Interview

雪山幹太(早稲田実業)「135キロでも詰まらせるストレートへのこだわり」

2018.04.19

雪山幹太(早稲田実業)「135キロでも詰まらせるストレートへのこだわり」 | 高校野球ドットコム
雪山幹太(早稲田実業)

  21日から春季東京都大会は準々決勝を迎える。連覇を目指す早稲田実業はここまで3試合連続でコールド勝ち。その早稲田実業を引っ張るエース・雪山幹太も安定したピッチングを見せている。雪山は2年春は正捕手として甲子園に出場。春季大会後、投手に転向すると、持ち味の野球センスの高さで好投を続け、2年夏はエースとして西東京大会決勝に進出した。

 雪山が武器にするのはストレート。135キロ前後でも回転数が高いストレートは思わず差し込まれてしまうほどの球威がある。その雪山にこれまでの取り組みや準々決勝への意気込みを聞いた。

(取材日 4月16日 国学院久我山戦 試合後の取材より)

投球フォームで一番こだわったのは体重移動

――今日の試合(4月16日)は6安打されながらも粘り強い投球で6回無失点の好投でした。振り返っていかがでしょうか。

雪山 幹太投手(以下、雪山) ベストの状態よりも良くなかったんですけど、今日は守備、打撃でも味方に助けられた試合だったかなと思います。

――国学院久我山は強力打者が揃いますが、どういうピッチングをしようと心がけましたか?

雪山 自分は相手よりも、自分のピッチングをすることが大事だと思っているので、自分が良い球を投げられるように淡々と投げていきました。

――その中でもストレートの割合が多かったように感じますが、ストレートには強いこだわりがあるのでしょうか?

雪山 そうですね。ストレートあってこそのピッチングだと思うので、しっかりとストレートで押すピッチングができたと思います。

――ストレートはどのコースが良かったですか?

雪山 投球の基本線である「アウトロー」ですね。右打者でも、左打者でも、そこはしっかりと投げ込めたと思いますが、上のレベルを考えるとまだまだ精度を上げていかないと考えています。

――やはりこの冬はストレートを磨きをかけるために取り組んできたのでしょうか?

雪山 この冬はストレートを磨くために重点的に取り組んできました。特にこだわったのは投球フォームの研究です。

――具体的にはどこを研究したのでしょうか?

雪山 投手は「体重移動」が大事なので、どれだけスムーズに体重移動ができて、ボールに力を伝えることができるかを考えてやってきました。プロ野球投手の体重移動を参考にしましたが、僕がやってきたのはチームメイトにタブレットで動画を撮ってもらって、動画でしっかりと体重移動ができているのかを確認しながら、練習してきました。

――どういう意識、感覚で体重移動をすれば、良いストレートが投げられるのか。そういう気付きは得られましたか?

雪山 どうしても強いボールを投げようとすると、上半身に力が入りすぎてしまうので、足から動くことを意識して、そして体全体を使えるようになればと思っています。まだまだ完成形ではないですけど、少しずつ良くなっていると思います。

―― 一冬超えてストレートは速くなっていると思いますか?

雪山 多分速くなっていると思います。自己最速は142キロなんですけど、それよりもアベレージのスピードを速くすることにこだわってやってきました。

―― 球速もそうですが、雪山投手のストレートは「質」の高さを感じます。

雪山 球速表示以上に速く魅せることは大事にしているので、ストレートは回転数が高いストレートを投げられるように、こだわって投げています。

―― 準々決勝の関東一戦までどんな準備をしていきたいと思いますか?

雪山 投球の生命線であるアウトローはまだまだできていないと感じています。ですから残り五日間で修正して臨んでいきたいですね。

―― 今年の早稲田実業は公式戦登板が多い投手が多いですが、その中で背番号1を任されています。今後はどんな投球を見せていきたいと思いますか?

雪山 今年は頼りになる投手が多いので、自分は任されたイニングをしっかりと投げたいと思います。エースとして、背中で、ほかの投手陣を引っ張っていきたいです。

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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