Interview

相川亮太(館山総合)「県大会は腕試しの場」

2018.04.18

 この春、千葉県で注目を高めている左腕がいる。その名は相川亮太館山総合のエースとして、秋、春の県大会出場に貢献した投手だ。182センチの長身から投げ込む速球は最速135キロながらも、プロのスカウトは高い将来性を評価し、地区予選の代表決定戦の大多喜戦ではNPB6球団が視察に訪れた。相川はこれまでどんな思いで練習に取り組んできたのか、そして県大会へ向けての意気込みを伺った。

(取材日 4月12日 大多喜戦 試合後の取材より)

磨いてきたストレートとバッティングで県大会に挑む

相川亮太(館山総合)「県大会は腕試しの場」 | 高校野球ドットコム
相川亮太(館山総合)

――昨秋の県大会では八千代松陰戦で延長11回を投げきる熱投を見せましたが、あの試合でつかんだものは何でしょうか?

相川亮太投手(以下、相川) あの時は右打者、左打者にしっかりとインコースのストレートを投げられたことがよかったと思います。

――県大会の経験から、冬はどういうテーマをもって練習に取り組んできましたか。

相川 ストレートを強くすることですね。下半身を強化する練習が多かったですが、でも自分のチームは助っ人部員3人除くと、7人しかいないんです。だからチームの練習を優先して取り組んできたので、自分自身、オフの練習内容は満足していません。

――そういう練習スケジュールの中、何を磨いてきましたか?

相川 やはり「打撃」です。ずっと打撃練習をしてきたことで、長打を打てる確率は増えたと思います。だから今日もタイムリーを打つことができたと思います。

――では今日のピッチングを振り返っていかがでしたか?

相川 実は3月初めに投げられない時期があって、かなり久しぶりの登板でしたので、あまりストレートの走りは良くなかったのですが、うまく打たせて取ることができました。でもボールが多かったのは反省点ですし、県大会ではストライクを投げていきたいです。

――試合を振り返ると、走者が背負っても粘り強く投げていましたね。

相川 いつもテーマにしているのは、走者を背負ってから「ギア」を上げること。この試合でできたと思います。

――館山総合の高田将大監督から、「以前と比べてバックの仲間を信じて投げられるようになった」と話しておりました。

相川 前よりも失策がだいぶ減ってきましたし、打たせて取れると思いながら投げていました。

――では最後に県大会へ向けて意気込みを教えてください。

相川 県大会では地区予選と比べると打者のレベルが非常に上がるので、自分のストレートがどれだけ通用するのか試したいです。まずは県大会までしっかりとコンディションを整えて試合に臨みたいです

 相川は今後の進路について「まだ想像ができない」と語るが、相川を指導する高田監督は「僕は彼を潰さないことが仕事で、責任感を感じながら彼と接しています。正直、今のように本格的に投手の練習ができない環境になっているのは申し訳ないと思っています。だから彼には次のステージで本格的にできるところで野球をやってほしい」と期待する。

 県大会出場で、高いレベルに触れ、そして最後の夏に向かっていく中で相川の心境に大きな変化は訪れるのか。まずはこの春の県大会でシード権獲得を目指す。

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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