男子校ならではの迫力と途切れることのない驚異の応援!横浜高等学校吹奏楽部
『驚異的』な横浜の野球応援
今夏の大会では、激戦区神奈川大会を制し2年連続17回目の甲子園出場を決めた横浜。これまでに多くのプロ野球選手を輩出してきた強豪校だ。野球ファンであれば、野球の強さだけではなく、迫力ある応援にも心打たれるファンが多いのではないだろうか。今回は、そんな横浜の応援を盛り上げる横浜高校吹奏楽部を訪ねた。
野球応援というと、各打者にテーマ曲があったり、チャンスや得点など試合の状況に応じて演奏をするのが一般的な応援スタイルだが、横浜の応援はそれとは異なる。各選手にテーマ曲があるのではなく、1試合を通して決められた曲を演奏していく、途切れない野球応援というのが横浜の応援スタイルだ。打者がアウトになっても曲が続くため、会場の雰囲気も常に活気に満ち溢れている。
「周りの方からは『横浜の応援は本当に迫力がある』『驚異的だ』とよく言われるんですよね」
33年間横浜の吹奏楽部顧問を務めてきた立石 洋介氏は、少し不思議そうに話す。
「確かに私たちの応援に多くの反響がありますが、中にいる私はあまり実感がないんですよね。周りから言われて、私たちの応援はそんなにすごいんだろうかと不思議に思ってしまうくらいです。もしかしたら私は、『台風の目』の中にいるのかもしれませんね」
長年野球応援に携わってきたからこそ、この応援が当たり前のように感じてしまい、むしろ今日は大人しいのではと感じるときもあると言う。そんな立石氏に横浜の野球応援のウリについて伺うと、「男子校ならではの野暮ったさ」を挙げた。
現在男子校である横浜だが、2020年度から男女共学になることが決定している。今後、野球応援がどうなるのかはまだわからないが、確実に時代の流れは来ていると、立石氏は少し寂しそうに語った。
現在の吹奏楽部の人数は37人。決して多い人数ではないが、男子校ならではの地鳴りのような掛け声と、途切れない応援。そして、歴代のOBやファンの方たちを味方につけた応援で、甲子園アルプススタンドからエールを送る。
次ページでは、部長の荒井 楽さんにお話を伺います!
[page_break:6年間横浜の野球応援を経験!]6年間横浜の野球応援を経験!
ここからはクラリネットを担当する荒井 楽 部長にお話を伺いました!
Q.野球応援で気を付けていることを教えてください!
荒井 楽さん(以下、荒井):やはり炎天下での演奏になるので、熱中症にならないように飲み物を配ったりして、みんなの体調管理には気を使っています。
Q.横浜の応援は止まらない応援がウリですが、体力的にはどうですか?
荒井:ずっとチャンスが続くと、インターバルがない第五応援歌が続くので、声も枯れますし、口も痛くなりますし、体力的にはとても大変です。チャンスが続いているのはもちろん嬉しいのですが、特に夏は大変ですね(笑)。
Q.中学1年生から野球応援に関わってきたということですが、甲子園での思い出エピソードを教えてください!
荒井:私は中学2年生のときに春のセンバツ、そして昨夏の2試合を甲子園で演奏しましたが、甲子園のアルプススタンドは神奈川の球場と比べて熱気が凄いなと感じました。なので、冷凍スプレーを使ったり、名物の「かちわり」のありがたさを実感しました!
Q.最後に、野球部へエールをお願いします!
次ページでは、横浜の応援歌を紹介します!
[page_break:いくつ知ってるかな?横浜野球応援集]いくつ知ってるかな?横浜野球応援集
■第一応援歌
■B
■B2
■アトム
■ファンファーレ
■第二応援歌
■第五応援歌
■B1
横浜吹奏楽部のみなさん、ありがとうございました!
(取材・文=鈴木 沙弥加)