大阪商大堺vs懐風館
秋から別人のような投球を見せた大阪商大堺・川上雄也
大商大堺が序盤から打線で圧倒した。1回表、1番星風蓮（3年）の二塁打からチャンスを作り、3番宮風魁人（3年）の犠飛で1点を先制。その後、2回表には大阪商大堺打線がつながり、一気に7得点。5回表には一死一、三塁から9番村上大起（3年）のセーフティバント、1番星沢の左前適時打で10対1と点差を広げる。5回裏、懐風館は3番橋爪の適時打で1点を返されたが、7回表、無死三塁から内野ゴロの間に1点を追加した。
この試合でピックアップしたいのは、7回一死まで 2失点に抑える力投を見せた左腕・川上雄也だ。昨秋はキレの良いストレートを投げていたが、120キロ台。しかし今日の川上は違った。ワインドアップからゆったりと始動を行い、テークバックを大きめにとって、鋭く腕を振っていくフォームはコンスタントに常時130キロ前半～135キロを計測。昨秋よりも10キロ近く速く計測されていた。明らかに速球の勢いが違っており、しっかりと押し切って、攻めることができていた。ストレートの合間に投げる120キロ近いスライダーの切れも良かった。この1年で、次のステージを意識できる投手に変貌した。
これでベスト16入りを決めた大阪商大堺。この夏は近大附を破り、勢いに乗っている。投打ともに整備されており、さらに高いレベルに勝ち進むことが期待できそうだ。
（文＝河嶋宗一）
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