試合レポート

三本松vs高松商

2017.07.20

三本松、高松商を組織で破り24年ぶり夏甲子園まで「あと2つ」!

 まずは敗れた高松商の4番主将・植田 理久都(3年・捕手・178センチ86キロ・右投右打・東かがわリトルシニア出身)について。彼の存在感は今大会、絶大なるものがあった。

 兄・響介(慶應義塾大1年)もスタンドから見守ったこの三本松戦でも7回表に一時は同点となる2試合連続大会第9号・自身高校通算12号となる2ランを含む3打数2安打3打点。大会4試合通算では15打数5安打3本塁打8打点と、右膝膝蓋骨脱臼により5月中旬まで復帰が遅れた影響を全く感じさせない活躍だった。大学進学が濃厚な植田であるが、ぜひまずはけがを完全に治して、次なるステージで羽ばたいてほしい。

 さらに、高松商ではその植田を筆頭に3年生が輝きを見せた。6回一死から先発・香川 卓摩(1年・左投左打・166センチ62キロ・東かがわリトルシニア)からバトンを受け、右翼手から2番手マウンドに上がった朝倉 佑哉(176センチ75キロ・左投左打・さぬき市立南中出身)は最速139キロを出して1回3分の2を自責点0。5番に入った打撃でも5打数3安打とチャンスメイク。

 今大会初先発に抜擢された8番・畑 大成(左翼手・171センチ69キロ・右投左打・宇多津町立宇多津中出身)も3対7で迎えた8回表無死一・二塁から右中間を深々と破る2点三塁打。続く代打・白井 龍二郎(165センチ68キロ・右投左打・三木町立三木中出身)も中犠飛を放って再び反撃ムードを作ったことは素晴らしいの一語に尽きる。

 ただ、24年ぶりの夏甲子園を狙う第1シード・三本松の「組織」はそんな高松商をも凌駕していた。6番・主将の渡邉 裕貴(3年・捕手・168センチ70キロ・右投右打・東かがわリトルシニア出身)3打数2安打4打点の打撃なかりでなく、リード面でも中学時代のチームメイトだった植田と互角に対抗。エース・佐藤 圭悟(3年・174センチ66キロ・右投左打・東かがわリトルシニア出身)へのカットボール要求で高松商打線の大爆発をデッドラインぎりぎりで食い止めた。

 そして忘れてはならないのは高松商に5対7とされた8回表無死三塁から2番手・安藝 良(175センチ70キロ・右投右打・東かがわ市立引田中)を投入した日下 広太監督の采配。善通寺第一との3回戦で最速138キロをマークしたストレートを主体に、白井へ犠牲フライこそ許したのの、後続を断って佐藤に再びマウンドを託した安藝の「準備力」。そして石川ミリオンスターズ、新潟アルビレックス・ベースボール・クラブ(ルートインBCリーグ)でマスク越しに国内外の猛者と戦ってきた指揮官の「勝負勘」が融合したことが15年ぶり13度目のベスト4進出へつながった。

 なお、三本松の準決勝は7月22日(土)10時から。[stadium]レクザムスタジアム[/stadium]で7月20日(木)15時30分から行われる大手前高松対四国学院大香川西の勝者と激突する。

(レポート=寺下 友徳

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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