Column

県立青森東高等学校(青森)

2017.02.13


集合写真(青森東)

変革の冬とする

■ピコ太郎の母校!青森東

青森東には昨年大きく有名になった卒業生がいる。なんと「PPAP」で世界的に一世を風靡したピコ太郎(古坂大魔王)だ!野球部は、昨秋の大会では県大会まであと一歩のところで敗退。選手たちにとっては悔しさが残る戦いとなった。

■ひたむきな姿勢に自信あり

現在2年生13名、1年生11名の総勢24名で活動する青森東青森東のウリを工藤 徳之主将に伺ったところ、「とにかくひたむき、全力疾走、全力発声」の三本柱だという。冬ではビニールハウスとウエイトルームと学校の体育館を使用して練習をしている。

■課題を得た秋

昨秋の青森県大会の予選、第一代表決定戦で青森山田に0対4で敗戦を喫し、残る県出場枠を賭けた青森商戦に挑んだ。「勝つことしか考えていなかった」と工藤主将がその時の思いについて振り返ったこの試合は、1対0とリードする展開。このまま逃げ切るかと思われたが、終盤に1点のリードを守り切れず逆転される。最終回は意地を見せチャンスを作ったもののあと一本が出ず、悔しさの残る敗戦となった。「負けた瞬間、頭が真っ白になりました。頭の整理ができなかったです」とその時のショックを回顧する工藤主将は、この試合で自分たちの足りない部分を強く意識するようになったという。

 県大会に進めず、悔しい大会となったが、公式戦で活躍した選手として工藤主将は中林 和輝選手を挙げてくれた。ひたむきに全力疾走を欠かさない姿勢を持ち、試合となれば、闘志を見せて戦おうとする姿を見せる中林選手について工藤主将は、「なぜか分からないのですが、なんだかんだ塁に出ますし、とにかく彼は何か持っている選手なんですよね」と笑う。また、捕手の宇野 凌太郎選手は強肩の持ち主。工藤主将は「キャッチャーとして視野を広く、時に熱く、時に冷静に守備の要になってほしいですね」と期待していた。

■変革の冬

「野球への理解がないまま、なんとなく練習に臨んでいたために、効率的にスキルアップできず、時間を無駄にしていたことに気付いた」と昨秋までの取り組みを反省した青森東ナイン。この冬は体力強化に加え、一人一人のスキル向上と、野球に対しての理解力向上を課題としている。

 工藤主将は、「自分は小さい頃から野球をやってきましたが、大学で野球をやらない場合、あと少しで自分たちの野球は終わりです。ここで絶対に後悔はしたくないので、全力でオフシーズンの練習に臨み、来春勝てるチームになりたいと思います!」と心に誓い、冬のトレーニングに励んでいる。坂本 大監督がこの冬を「変革」と表現するように、なんとなく練習に臨んでいた秋までの自分たちを変え、青森東は個人とチームの能力を大きく向上させるためには、弱かった自分との戦いに勝つしかない。

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[page_break:チャンスをモノにできる勝負強さを身につけたい]

ウエイトトレーニング(青森東)

チャンスをモノにできる勝負強さを身につけたい

 副主将の森山 奎太選手と1年生リーダーの永澤 明久選手にお話をお聞きました。

Q. この秋を振り返って、見つけた課題を教えてください。

森山:チャンスで1点を取りきることができなかった場面が多かったのが反省点です。
永澤:チャンスを生かせなかったのもありますし、逆にピンチは切り抜けられなくて、大事なところで勝負弱かったことが課題です。

Q. それを受けてこの冬はどんな冬にしたいですか?

森山:必ずチャンスをものにできる攻撃を身につける。また個々の技術向上とともに、チームとしての一体感をより一層上げていく冬にしたいです。
永澤:とにかく技術を向上させることを意識します。

Q. 野球をする上でモットーにしている、好きな言葉は何ですか?

森山:「夢に近づいて目標にする」というのを意識しています。
永澤:「苦しまずして栄光なし」です。

Q. このチームの好きなところや他に負けていないところはどんなところですか?

森山:一つの目標に向かって全員で取り組めるところです。
永澤:チームみんなが明るいところです。

Q. 最後に、このオフシーズンの「自分はここまで成長するぞ!」という冬の熱い宣言をお願いします!

森山:任された場面で、仕事ができる頼れる打者になります!
永澤:まだチームにいないバント職人になって、大事な場面でバントのために代打として送ってもらえるくらいになりたいと思います。

 ありがとうございました!春夏はお二人がそれぞれの役割を果たしてくれることを期待しています。

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[page_break:競り勝つチームになりたい]

体育館で素振り練習(青森東)

競り勝つチームになりたい

 最後に、坂本 大監督にお聞きました。

Q. 今年のチームは新チームが始まってからどんなテーマをもってチーム作りをされて来ましたでしょうか。秋の振り返りと冬のテーマも併せてお願いします。

 投手を中心に守り勝つ野球を目指して、守備を中心に練習をしてきました。公式戦や練習試合で、終盤競り負ける試合が多かったことを反省しています。春は競り勝つためにも「攻撃面」を注視しながら練習を実施しています。

Q. 最後に、これから厳しい冬のトレーニングに挑む選手たちに一言お願いします。

「変革」の2文字です。

 坂本監督、並びに青森東野球部の皆さまありがとうございました。春夏の戦いに期待しております!


今年も大好評!
冬が僕らを強くする 特設ページ
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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