試合レポート

履正社vs育英

2016.10.24

大きかった初回の7失点

履正社vs育英 | 高校野球ドットコム

履正社 竹田祐

 「5回までにリードする展開にしたかった」と振り返った育英の安田 聖寛監督。しかしそのプランは初回の7失点で崩れてしまった。

 エース・野上 諒(2年)がことごとく打たれての7失点かと言われればそうでもない。先頭打者の内野安打、ポテンヒットのタイムリー、風による外野手の目測の誤りでタイムリーとなる長打にしてしまう。不運と少しずつ狂った歯車が、気づけば7点へと繋がっていた。

 それでも2回以降は強打の履正社打線に臆することなく投げ続けた。指揮官も、「(チャンスなどの)勝負がかかった場面での代打で野上を代える可能性はあったが、守りの中で代えるつもりはなかった」とエースに全幅の信頼を置いていた。7点差があり、攻撃の策は狭まってしまうが、ディフェンスという点では良く耐えたと言えるだろう。ただ、できればそのまま9回まで無失点でいきたかった所だ。

 攻撃では1回表に1番・別府 幹太(2年)がストレートの四球で歩きながら、バント失敗とダブルプレーで無得点に終わったのが悔やまれる。2回以降もヒットは出ていた。でも要所で履正社のエース・竹田 祐(2年)の縦の変化球にやられた。「やはり良い投手でした」と相手エースを讃えた指揮官。でも、秋当初に比べれば少しずつ成長していることを実感する試合でもあったようだ。

 現在の2年生世代から共学になった育英。記録員を務める御縞 杏架音マネージャー(2年)が副主将を務めベンチで大きな声でチームを鼓舞するなど、男子校時代とは雰囲気も変わった。「ノビシロはあると思う。練習します」と話した安田監督。来夏へ向けての成長が楽しみなチームである。

履正社vs育英 | 高校野球ドットコム
注目記事
・2016年秋季大会特設ページ

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.22

【愛知・全三河大会】三河地区の強豪・愛知産大三河が復活の兆し!豊川を下した安城も機動力は脅威

2024.05.23

春季関東大会でデビューしたスーパー1年生一覧!名将絶賛の専大松戸の強打者、侍ジャパンU-15代表右腕など14人がベンチ入り!

2024.05.22

【北信越】帝京長岡の右腕・茨木に注目!優勝候補は星稜、23日に抽選会

2024.05.22

【宮城】仙台育英は逆転勝ち、聖和学園が接戦を制して4強入り<春季県大会>

2024.05.22

【秋田】明桜と横手清陵がコールド勝ちで4強入り<春季大会>

2024.05.21

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.05.17

「野球部や高校部活動で、”民主主義”を実践するには?」――教育者・工藤勇一さん【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.5】

2024.05.20

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在31地区が決定、宮城では古川学園、仙台南、岩手では盛岡大附、秋田では秋田商などがシードを獲得

2024.05.19

【東海】中京大中京がコールド勝ちで17年ぶり、菰野は激戦を制して23年ぶりの決勝進出<春季地区大会>

2024.05.20

【春季京都府大会】センバツ出場の京都国際が春連覇!あえてベンチ外だった2年生左腕が14奪三振公式戦初完投

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.05.21

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.29

【岩手】盛岡中央、釜石、水沢が初戦を突破<春季地区予選>

2024.04.23

床反力を理解しよう【セルフコンディションニングお役立ち情報】

2024.05.15

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?