Column

3年生座談会 県立高島高等学校(滋賀) 「秋、春初戦敗退も夏は決勝進出」 【前編】

2016.09.14

秋、春初戦敗退の高島が夏決勝進出できた理由

 昨秋今春と県大会初戦敗退ながらは21年ぶりとなる決勝進出を果たした滋賀高島(滋賀)。大躍進を遂げ同校の歴史に新たな1ページを刻んだ3年生に現役生活を振り返ってもらった。

座談会メンバーを紹介!

西村 常:左投左打。エースでキャプテン。カーブを武器にかわす投球が持ち味。夏は全試合を1人で投げ抜いた。

田中 裕也:右投右打。入学時のショートからセンター→レフト→キャッチャー→ファーストとコンバートされ最後はサードに落ち着いた。思い切りのいい1番打者。

森 元輝:右投右打。常に全力プレーの小柄なセカンド。体重はわずか60㎏強と迫力には欠けるものの足が速く2番を任されバスターやエンドランなど小技に長ける。

鵜野 覚士:右投右打。チーム1の俊足で強肩が自慢のセンター。風格漂う3番打者には長打力もあり走攻守が揃う。

武内 泰樹:右投右打。気持ちが前に出るムードメーカー。パンチ力のある打撃で夏は2桁の背番号ながらスタメンの座を勝ち取った。控え投手も兼ねるライト。

二宮 良信監督から見た3年生の印象
「力自体は毎年そんなに変わらない。ただ秋も春も初戦で負けていたのでその分、何としても夏に勝ちたい気持ちが強かった。キャプテンの西村を中心によくまとまった学年でした」

秋、春の初戦敗退の要因は終盤の甘さがあったから

西村 常(滋賀県立高島高等学校)

――新チーム結成投手はどんなチームでしたか?

西村:個性的なやつが多いんで、まとめるのがたいへんでした。始まった時で言ったら去年の方が強かったです。最初は打てず、全然点数が取れなかったです。

――キャプテンはどうやって決まったんですか?

西村:みんなから推薦されて、それで僕が監督に立候補して決まりました。

――秋は初戦で伊香に6-7で敗戦。試合内容は?

森:練習試合でも勝ってて、いい流れでいけるなと思っていました。前半で大量に点を取って自分達のいいペースで来てたんですけど、中盤辺りから段々と伊香が迫って来て、相手の流れを止められず逆転されてしまったという試合でした。

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田中 裕也(滋賀県立高島高等学校)

――冬はどんな課題を持って取り組んだんですか?

西村:三振を狙った時に取れるように、全球種しっかり投げられるように、そういう練習をしました。

森:筋力を含めて他の選手より劣ってるなと思ってたんで、体力アップを頑張りました。

田中:しっかり打てるように。1番バッターだったんで、初球からしっかりバットが振れるようにやっていきました。

鵜野:冬に入る前までは、変化球の対応が全然出来てなくて、変化球で三振とかが多かったんで、しっかりためて変化球に対応出来るバッティングフォームを身につけました。

武内:秋はベンチだったんですけど、相手が追い上げて来てる時に全然声とかで雰囲気を変えられなかったんで、練習から雰囲気作りをしっかりしました。

――その成果はどう表れましたか?

西村:春の大会は負けてしまったんですけど、練習試合とかではやってきたことがいい形で結果として出ていて、三振の数も増えてピッチャーとして春からはいい成績が残せていたと思います。

森:打撃で飛距離もけっこう伸びたんで、いい冬でした。ベンチプレスは20㎏アップしました。

田中:秋より長打が打てるようになって間の打球が抜けるようになって、初回の1打席目もしっかり塁に出れるようになりました。

鵜野:変化球でのホームランが打てるようになって自信につながってたんですけど、春の大会は逆に変化球を打たないとと空回りして打てなかったんで、まだまだ甘かったかなぁと思いました。

武内:まだベンチでしたけど、春までの練習試合で流れとかを見て、試合に出れるように、代打の準備をしたりしてました。

――冬が明けて春も長浜に2-3で敗れ、またしても初戦敗退。

鵜野:秋といっしょで、最初点を取っていい流れだったんですけど、終盤に3点取られて逆転されて、そのまま返せなかった。やっぱり終盤の粘りの甘さが出たかなと思います。

 まだまだ座談会トークは続きます!後編もお楽しみに!

(取材・写真=小中 翔太

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【僕らの熱い夏2016 特設ページ】

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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