名勝負なるか?注目したいドラフト候補対決4選!!
本日から選抜高等学校野球大会が始まる。やはり面白いのはドラフト候補の対決である。名勝負が期待できそうなどんなドラフト候補同士の対決を4つ紹介したい。
注目したい4つの対決とは?
山﨑颯一郎(敦賀気比)
綿屋樹(鹿児島実業)vs鈴木昭汰(常総学院)
打率6割超、4本塁打と大当たりだったスラッガー・綿屋樹選手。何といっても飛ばすコツをしっかりとつかんでいるのがこの選手の最大の強みで、試行錯誤を重ねたタイミングの取り方がバッチリ合うか。今回は一塁手としての出場だが、昨年は三塁手で出場をしているため、三塁を守れる適正はあるだろう。ドラフト候補に名乗り挙がる大きなチャンス。
鈴木は高校生としてはずば抜けた完成度を誇る左腕で、押し、引きが上手い投球が絶妙。あとはストレートがどれだけレベルアップするのか、そして昨年に続き、全国でも実績を残せるかが高卒でプロに行ける条件になるのではないだろうか。
九鬼隆平(秀岳館)vs高橋昂也(花咲徳栄)
ドラフト候補を中心に見る方からすれば一番注目してほしい対決。九鬼隆平は、4本塁打、23打点と圧倒的な打撃成績を残しただけではなく、さらに1.8秒台の強肩を披露するなど、まだ荒削りなところはあるが、強肩強打のキャッチャーとして注目される。今大会も自慢の豪打を披露できれば一気に評価が上がる可能性を持っているが、この高橋昂也から印象的な一打を披露することができるか。高橋は左腕から最速145キロ、落差あるフォークボールを武器にする速球派左腕で、高橋の術中にはまると、まともに打ち返せない可能性もある。だが立ち上がりにあまり乗り切れないところがある投手なだけに九鬼が隙をつくとすれば、そこになるだろう。
菊地大輝(東海大甲府)vs髙田萌生(創志学園)
ドラフト候補に挙がる右腕同士の対決として見逃せない。菊地は馬力があり、常時140キロ中盤の速球、キレのあるスライダー、カットボールを駆使した投球で、昨秋は防御率0.98と安定。しかし本人は内容には満足していないようで、一冬越えてどこまで変わっているか注目したい。
髙田は最速150キロのストレートを武器にする「松坂大輔2世」と呼ばれる速球派。髙田も、全国でそのポテンシャルの高さを示すことができていない。中国大会では圧巻の投球を見せていただけに、その一端をぜひ甲子園で見せてほしい。2人が好投を見せたときの投手戦は思わず見入ってしまうかもしれない。
山﨑颯一郎(敦賀気比)vs三森大貴(青森山田)
140キロ台の速球、落差あるカーブを織り交ぜて勝負する山﨑颯一郎と、走攻守三拍子揃った大型ショート・三森大貴。どちらが自分の土俵で勝負できるか。そうなると、第1打席~第2打席が勝負といえるかもしれない。山﨑が抑えれば、チームは勢いに乗り、三森が打てば、青森山田が勢い付く。勝敗を占う意味でも重要な一戦だろう。
この4パターンの対決は今大会でも名勝負に挙がるといえる。ぜひこの対決が始まった時は片時も見逃さず注目していただきたい。
(文=河嶋 宗一)
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