Column

県立郡山高等学校(福島)

2016.02.05

 ワカサギ釣りで有名な福島県の猪苗代湖。そんな湖がある街に位置する郡山高校は、1977年に男子校として開校しました。その後、1988年に英語科が設置され、海外研修をするなど英語には特に力を入れている学校です。

 オフシーズンとなる12月から3月の郡山市の平均気温は、2.4度。そんな中でも様々な部活動が寒さに負けず活動しています。
サッカー部、ハンドボール部、テニス部、弓道部、水泳部等、が全国大会に出場し、寒さに負けない元気な活動を見せています。そんな中、野球部は、
2000年に夏の甲子園に出場して以来、出場には及ばないものの、福島県の強豪校の1校として名を馳せています。しかし昨年の夏は福島代表となった聖光学院の前に惜しくも敗退。先輩の悔しさを晴らすために、この冬、トレーニングを積み重ねる郡山野球部にお話を伺いました。

チーム基本情報を紹介!

郡山高校の上石 達也君(学年:2年/役職:主将)にお話を伺いました!

Q. 部員は何人いますか?

 1年生が21人、2年生が13人の合計で34人で活動しています。

Q. 練習のグラウンド環境を教えてください。

 校庭に野球部専用の練習スペースがあります。

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[page_break:今年のチームについて]

今年のチームについて

食事トレーニング風景に笑顔の選手(県立郡山高等学校)

Q. 今年のチームのウリ(セールスポイント)を3つ教えてください。

「チーム内のまとまり」「足を絡めた攻撃」「経験豊富な投手陣」の3つです。

Q. 攻撃中は足で攻め、守りは頼れる投手がいるのですね。では、オフシーズンの練習で本当にキツイ!というメニューはありますか?

 クロスカントリー、坂ダッシュです。

Q. きつそうな練習をまさに、今の時期にこなしているのですね。では、春夏はどんな目標を抱いていますか?

 春の目標は、最低でも県大会出場。そして、最終的には県で優勝です。
夏の大会の目標は、聖光学院に勝って甲子園に出場することです!

秋の大会を振り返って

Q. 秋の大会はチームにとって、どんな大会でしたか?

 投手陣が打ち込まれ、守備陣はそれをカバーするどころか、ミスを連発して点を取られてしまいました。打撃ではチャンスを何度もつぶし、ほとんどの試合で逆転負けというような、技術はもちろん、メンタルの弱さがでる大会でした。

Q. 春に向けて、課題が見つかったようですね。では大会をふまえて先輩たちと比べて自分たちはどんなチームだと思いますか?

 先輩方のチームは、得点力のあるチームでしたが、自分たちのチームはそこまで強力な打線ではないと思います。なので、少ないチャンスを確実にモノにしていくスタイルを目指しています。

Q. 先輩方とは違うスタイルで勝ちをめざしているのですね。では、秋の大会を終えて、この冬強化したい点を教えて下さい。?

 ロングティーなどでのバッテイングの強化です。

Q. 続いてチームの中で、秋に活躍した仲間を紹介してください!

 菅野 那憲です。キャッチャーにコンバートして慣れない状況の中で、チームの中心になって引っ張ってくれました。

Q. それはは頼もしいですね!続いて、チームの中で、春はキーマンとなってくれるであろう選手を教えてください。

 小野口 翔芳賀 由啓猪越 天斗今泉 和真の4人です。

Q. 彼らはどのような活躍を見せてくれると思いますか?

 小野口は、トップバッターとして去年よりも高い出塁率を残して、守備でも外野の要になってくれると思います。芳賀、猪越、今泉の3人は、エースの座をかけて競争していることもあり、それぞれがこの冬大きくレベルアップして、層の厚い投手陣になってくれると思います。

Q. そんな仲間とともに過ごす、2年生にとっては最後となるオフシーズン。1年生にとっては、初めてのオフシーズンだと思いますが、春に向けてどんな冬にしたいですか?

 もう苦しい思いも辛い思いも最後。そして、最後の夏悔しい思いをしないためにも、心技体1回りも、2回りも大きくなれるようになりたいです。

 笑って終われる夏になるように頑張ってください!ありがとうございました!

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[page_break:指導者が語る!このチームの強み]

 ここからは、副主将の樅山 貴大君と、投手陣から猪越 天斗君、芳賀 由啓君、今泉 和真君の3名、捕手の菅野 那憲君、内野手からは柳沼 克也君、五十嵐 大輝君、古川 尚也君の3名、外野手からは小野口 翔君にさらにお話を聞いていきます!

上石達也主将(県立郡山高等学校)

Q. 高校野球が好きな理由は何ですか?

猪越 天斗(以下「猪越」):勝った時の楽しさや、スポーツで最も番狂わせがあり、ドラマがあって面白いことろです。
樅山 貴大(以下「樅山」):上手くプレーができなくて、悩んで悩んでできるようになった喜びがあるところです。嬉しくてやめられません!

菅野 那憲(以下「菅野」):自分が努力をして野球がうまくなっていくのが嬉しいところです。また、ライバルと競い合うのが楽しいところです。
柳沼 克也(以下「柳沼」):一生で1回しか経験できない高校野球ができて、白球を馬鹿になって、我武者羅に追いかける楽しさが、すごく好きだからです。

Q. それぞれ様々な理由があってここに集まっているのですね。ではこの冬はどんなことを目標にしていますか?

小野口 翔(以下「小野口」):秋の大会で盗塁の失敗が目立ったので、スタートの練習と長打を打つための体作りに取り組みたいです。
五十嵐 大輝(以下「五十嵐」):体力的にも精神的にも成長したと実感できる冬にしたいです。

Q. 春に成長するための冬。頑張ってください!では、野球をする上でモットーにしている好きな言葉を教えてください。

樅山:「応援されるチームになる」ことをモットーにしています。勉強や部活はもちろん私生活も見られているので、見た人全員が応援したくなるような行動を常に心がけています。
五十嵐:自分は「勇往邁進」という言葉が好きです。
今泉 和真(以下「今泉」):レベルの高いところでの戦いを表す「龍驤琥珀」です!
古川 尚也(以下「古川」):「球道即人道」です。

Q. 最後に『自分はここまで成長するぞ!』と、いう熱い宣言と夏までの目標をお願いします。

芳賀 由啓:打者としては、ここぞという大事な場面で必ず打てる良いバッターになり、投手としては、夏の背番号1だった猪越、急成長した今泉に負けない自分の持ち味を出せるピッチャーになることです。
今泉:常に上を見て、高みを目指します。春からエースになり、スプリットと130キロ後半のストレートで空振りがとれる投手になりたいです。

古川:守備面では難しい体勢でも強い球を投げるために、遠投、シャドーなどで肩力強化したいです。また、長打も打てるようにスイングスピードをパワーアップ、体重を70キロまで増量したいです!
そして、どんな投手からも盗塁を決められるようにスタートのタイミングを練習していきます!

 9名の選手の方がたくさん熱い意気込みを語ってくれました!ありがとうございました!

指導者が語る!このチームの強み

佐藤 康弘監督に質問!

Q. 今年のチーム、これまでの戦いの振りかえってどうみますか。

 夏の大会の4回戦では、福島大会8連覇中の聖光学院高校相手に7回まで1対1と試合内容も押気味にゲームを進めたのですが、終盤自チームのミスから失点をしてしまい惜敗しました。好投した2年生投手がチームに残ることから、秋大会の期待も高かったが、プレッシャーからか投打が空回りして支部大会を勝ち抜くことが出来ず連続出場していた県大会も出場できませんでした。
オフシーズンに入る前に、生徒同士や指導者も含めたチーム内ミーティングを何度も行い、足りなかった所の確認や冬期間にどのような練習をしなくてはいけないか目標を決めて練習に取り組んでいます。

Q. 悔しい思いを抱えての冬なのですね。そんな冬のテーマはなんでしょう?

 冬のテーマは「リベンジ」です。終盤の苦しい場面でも絶対に負けない強い気持ちを身に付けてほしいですね。技術面はもちろんですが、夏の大会も含めて、秋の大会もすべて終盤の逆転負けがほとんどであったため、メンタル面の強化に力をいれることにしました。
冬期間のランニングメニューや体力のトレーニングの辛い時も「決して負けない」を合言葉に笑顔や声を積極的に出すようにして、生徒同士がハイタッチしながら、全員で気持ちを盛り上げて練習に取り組むようにしています。

Q. 最後に、厳しいトレーニングに取り組んでいる選手たちへ一言お願いします!

 東北の冬は特に厳しいですが、手や足がしびれそうな日でも、なるべく外で練習をするようにしています。そんな生徒達には、秋の大会に負けた悔しさを忘れないように、そして、春には活躍している自分の姿をイメージするようにいつも話しています。
 厳しい冬の練習を乗り越え頑張っている郡高野球部員たちと一緒に甲子園を目指したいと思います!

 逆転負けが多かったという昨年の大会。その無念を晴らすべく、選手一丸となって、前向きに練習に取り組むナイン!そしてそれを、後押しする野村監督!ありがとうございました!

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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