西武秋山翔吾選手がシーズン最多安打記録を更新!手術後3ヶ月、野球について考えた成果が結実
西武秋山翔吾選手がシーズン最多安打記録を更新!手術後3ヶ月、野球について考えた成果が結実
横浜創学館から八戸大学を経て埼玉西武ライオンズに入団し、5シーズン目を迎えた埼玉西武ライオンズの秋山 翔吾選手。期待の若獅子が今シーズン一気にその才能を開花させた。昨日行われた最終戦では、プレッシャーのかかる中、2安打を記録。前人未踏のシーズン216安打を記録した。
■バッティングフォームを改良して臨んだ5年目
今シーズンから秋山選手は1番に定着した。入団後4シーズンは、4番以外の打順を試合や調子に応じて行ったり来たりしていたが、『今シーズン、1番でいくぞ』と田辺徳雄監督に言われ、見事期待に応えた。昨シーズン、131試合で打率.259、4本塁打、47打点と不本意な成績に終わったが、今シーズンは、143試合フルイニングに出場し、打率.359、14本塁打、55打点を記録し、さらにはプロ野球史上シーズン最多となる216安打を放った。
成功のきっかけは、昨年10月に行った右肘の手術。秋季キャンプには参加できず、プレーできない期間が3ヶ月も続いたが、この時に野球についてゆっくりと考えることができた。バッティングフォームは見直しを図り、「上から捉えに行ってバットを振る感じ」を「グリップの位置を下げて、バットを寝かせるスイング」に。そして「点ではなく、線でボールを捉えるイメージ」でバットを振り込んだ。
今シーズン開幕戦でのマルチ安打で波に乗ると、3月4月の25試合で40安打、打率.374を記録。この好調をキープ。歴代3位タイとなる31試合連続安打を記録するなど、オールスター前までに140安打を放った。秋山選手の名前が、野球ファン以外にも浸透し始めるきっかけとなったのが7/14の楽天戦。この日まで31試合連続安打を記録していた秋山選手は、延長10回裏の攻撃で、フォアボールを選んだ。自らの記録を狙うよりもチームの勝利を優先。主砲中村 剛也選手がサヨナラ3ランを放ち、秋山選手のフォア・ザ・チームの精神がチームの勝利を呼び込んだ。
■フルイニング出場を目標に
シーズン前の秋山選手は「フルイニング出場」を目標に掲げた。「フルイニング出場は、ケガをせずに結果を出し続けないとできないこと。打つだけでもダメだし、守るだけでも達成できません。今シーズンは、まだ経験のないフルイニング出場が僕の一番のテーマだと思っています」。シーズン当初に掲げたこの目標は、10/1の最終戦で実現のものに。そして、一年を通じてケガなくプレーし、日本プロ野球史上最多となるシーズン216安打という偉業を達成したのだ。
今シーズンの秋山選手の記録を振り返ると、自身初ということが多くある。オールスターにファン投票で選出され初出場。31試合連続安打を記録し、歴代3位タイに。さらには日本プロ野球史上6人目となる200安打。そしてシーズン最多の216安打。多くの記録を作った秋山選手が、「やっぱりフルイニング出場できたことが嬉しいですね」と振り返った。クライマックスシリーズへの進出は千葉ロッテの結果次第。CS進出となれば、更なる活躍が期待されるが、11月には世界NO.1チームを決めるプレミア12が待ち受けている。サムライJAPANへの選出が期待される秋山選手。143試合フル出場しシーズンを終えたが、まだ目が離せない日々が続きそうだ。
■秋山翔吾選手 プロフィール
1988年4月16日生まれ。神奈川県出身。
身長183cm 、体重88kg。右投左打。外野手。
2010年ドラフト3位指名で八戸大学から西武ライオンズ(現埼玉西武ライオンズ)に入団。50メートル5秒9、一塁到達3.88秒の俊足と遠投110メートルの強肩を兼ね備え、特にバックホームなどの長距離では力強い送球で、ライオンズ外野陣で一番の強肩と評される。走攻守揃った若獅子の一人。今シーズン、オールスターにファン投票で選ばれ、初出場。31試合連続安打を記録するなど、西武の1番バッターとして活躍。プロ野球史上6人目となる200本安打を記録し、最終戦ではプロ野球のシーズン最多安打記録を更新、216安打を放った。
■ 独占インタビュー
秋山 翔吾選手【前編】 「打撃好調の秘訣をメカニズムの観点からを探る」
秋山 翔吾選手【前編】 「前向きに取り組むことが自分のためになる」