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県立今治西高等学校(愛媛) 【四国地区代表】

2013.11.15

第44回明治神宮野球大会 チーム紹介 県立今治西高等学校(愛媛) 【四国地区代表】

県立今治西高等学校四国地区・愛媛5年ぶり3回目

チーム紹介

     1回戦で右腕・岡本 健(新日鐵住金かずさマジック・福岡ソフトバンク3位指名)がエースだった神戸国際大附(兵庫)を逆転サヨナラで下し、2回戦では当時・開星(島根)の1年生エースだった白根 尚貴を攻略、ベスト4へと駒を進めた第40回大会以来の出場となる。

     

    9試合のチーム打率は.350。攻守の肝となる3番・越智 樹捕手(2年・右投右打・今治西中出身)は32打数15安打8打点。四国大会から4番の福原 健太右翼手(2年・右投右打・角野中出身)は25打数12安打6打点1本塁打。5番・サウスポーの神野 靖大投手(2年・左投左打・宮窪中出身)も33打数15安打8打点と、クリーンナップはいずれも4割以上の高打率をマークしている。

     

    また、8番を打った秋川 優史一塁手(1年・右投右打・東予東中出身)は秋季四国大会準決勝・明徳義塾戦での満塁走者一掃二塁打含む29打数14安打9打点と、チームトップの打点をマークしており、代打陣にも[stadium]坊っちゃんスタジアム[/stadium]で特大アーチを放った藤原 睦来一塁手(1年・右投右打・大三島中)が控えるなど、下位打線・控え選手の層も厚いのが特長だ。34打数7安打と不振にあえいだリードオフマン・田頭 寛至遊撃手(2年・主将・右投左打・立花中出身)が復調すれば、こと打線については磐石。今秋はスキのない走塁面にも積極的に取り組んでおり、伝統の犠打戦法はもちろんのこと、ヒットエンドランや盗塁を交えた攻めも見られそうだ。

     

    やや心配なのは守備面。2番でも9番でも確実に仕事をする若狭 大地二塁手(2年・右投右打・北摂シニア<大阪>出身)、田頭、二塁送球2秒を切る強肩の越智 樹など、個人の技量は高いが、四国大会4試合では毎試合の計6失策。9試合合計でも11失策と今治西らしからぬミスが目に付いた。「(優勝すれば四国地区に一般枠が付与される)神宮枠があるので四国の仲間のために、全力で闘う」と大野康哉監督の下、愛媛県では体験できない[stadium]神宮球場[/stadium]人工芝対策をいかに練ってきたかも、上位進出へのポイントになる。

     

    なお、一塁コーチャーは外野手のユーティリティ的存在でもある吉原 裕之介(1年・右投右打・松永ヤンキース<広島・軟式>出身)、三塁コーチャーは3歳上の兄・洸太も関西学院大の2番手格として活躍している中内 理貴二塁手(1年・右投右打・宝塚ボーイズ<兵庫>出身)が務める予定。

投手紹介

     愛媛県大会決勝戦四国大会1回戦で1イニング3分の2を無失点で抑えた門田 諄也(2年・右投右打・松山シニア出身)、徳永 亘亮(2年・右投右打・桜井中出身)。そして内野手登録だが、先日行われた東予地区1年生大会ではマウンドにも立った中内、杉内 洸貴(右投右打・立花中3年時に第15回BFAアジア野球選手権大会日本代表選出)も投手をこなせる状況だが、基本的には神野の1本柱といっても過言ではない。

     

    秋季公式戦全9試合に先発し4完封。74回3分の1を投げて被安打50・18与四死球・67奪三振・失点14・自責点10・防御率1.21。「完封はバックが守ってくれた上での結果」と本人はあくまで殊勝なコメントを残しているが、特に四国大会に限れば、準決勝では明徳義塾決勝では徳島池田を連続完封し防御率0.58という非の打ち所が無い成績を収めた。

     

    ストレートの最速は135キロに留まるが、インコース低めを大胆に突けるクロスファイヤーの精度は、明徳義塾をわずか3安打に抑えたことで全国レベルにあることが実証された。また、カーブ・スライダー・稀に投げるチェンジアップも右・左打者問わず投げ込める。1年秋からバッテリーを組む越智 樹とのコミュニケーションも四国大会を通じ熟成の度が高まっており、県大会決勝・西条戦のような軽率な配球されなければ、大量失点は考えづらい。

公式戦8勝1敗

  勝ち上がり   相手
東与地区予選 代表決定戦 9-2 新居浜工業
愛媛県大会 1回戦 4-0 今治北
準々決勝 3-0 新田
準決勝 3-1 帝京第五
決勝 5-8 西条
四国大会 1回戦 22-1 高知追手前
準々決勝 5-2 坂出
準決勝 4-0 明徳義塾
決勝 10-0 徳島池田

四国大会での登録選手(◎:主将)

背番号   名前 学年 身長 体重
1 神野 靖大 2 169 60
2 越智 樹 2 174 70
3 秋川 優史 1 177 68
4 若狭 大地 2 169 60
5 西本 大悟 2 164 65
6 田頭 寛至 2 169 61
7 西原 健斗 2 168 68
8 杉野 孝太 2 174 74
9 福原 健太 2 172 70
10 門田 諄也 2 175 60
11 徳永 亘亮 2 177 67
12 幸本 伊織 2 180 71
13 藤原 睦来 1 182 78
14 中内 理貴 1 167 56
15 杉内 洸貴 1 171 62
16 越智 裕太 2 169 77
17 岡本 成史 2 165 60
18 吉原 裕之介 1 168 53
19 髙石 湧斗 2 175 61
20 安藤 悠利 1 172 67
記録員 安井 勇人
監督 大野 康哉
部長 石原 剛

決勝でのオーダー

ポジション 名前
田頭 寛至
若狭 大地
越智 樹
福原 健太
神野 靖大
杉野 孝太
西原 健斗
秋川 優史
杉内 洸貴

■高校別データ:今治西

(文・寺下 友徳

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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