試合レポート

都立三鷹vs都立多摩

2013.07.07

都立三鷹が11安打!都立多摩が執念のプレーをみせる

 11安打放った都立三鷹の強打に、都立多摩が最後まで食らいついた。

 初回、都立三鷹は、都立多摩の先発・高橋駿一(3年)の立ち上がりを攻める。
 四球で出塁した1番藤田賢治(3年)が、2番林直人(3年)の打席ですかさず盗塁を決める。さらに、林の犠打が相手の守備エラーを誘い、その間に藤田が先制のホームイン。これで、一気に流れを掴みたい都立三鷹は、3番関口暁(2年)の左前打を口火に、5番清水雄大(3年)からの三連打で3点を追加。さらに連続四球から、二死満塁とすると、押し出しで5対0とする。

 その裏、都立多摩も反撃をみせる。キャプテンの1番井上和也(3年)が、打線を勢いづける中前打で出塁。2番染谷優(2年)が四球。一死一、二塁の好機から、4番荻原侑也(3年)がしぶとく左前適時打を放って、1点を返すと、5番渡辺将秀(2年)もバントヒットで続いて、2対5と点差を縮める。

 試合はここから、さらに動き始める。
 2回表。都立三鷹は、この回から代わった都立多摩2番手・山元和成(3年)に、3番関口、5番清水が長打を浴びせ、2点を追加。
 4回裏には都立多摩が、ヒット4本放って再び2点を返すも、都立三鷹も逃げ続ける。

 5回には、都立三鷹クリーンナップの3連続ツーベースで3点を加点し、10対4とリードを大きく広げる。さらに6回にも、1点を追加。その裏、都立多摩は二死から、4番荻原がサードゴロ。それでも全力疾走から、一塁へのヘッドスライディングをみせる。その瞬間、一塁手は、三塁からの送球を止めることが出来ず、荻原はボールが一塁後方に転がる間に二塁へ到達。

 4番がみせた執念のプレーに、都立多摩ナインは応えたかったが、都立三鷹の2番手・橋永貴郁(1年)が立ちはだかる。5番渡辺は三振に倒れ、追撃ならず。7回裏にも、8番高橋が左前打を放つも、後続で還すことができなかった。

 試合は7回コールド、11対4で都立三鷹が勝利。
 都立三鷹は、3回戦で昭和一学園と対戦する。

 終わってみれば7回コールドの結果となったものの、都立多摩の7人の3年生がみせた気迫のこもったプレーは、1、2年生たちを勇気づけた。真っ黒になったユニフォームから、彼らの熱い思いが伝わってきたことは、確かだ。

(文=編集部)

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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