Column

A2タイプ打者編

2012.04.20

廣戸聡一の4スタンス理論

A2タイプの選手は、あらゆる動作を無意識のうちに手足の指先かつ、外側でバランスをとっています。また、ひざとみぞおちを直線的に扱うパラレルタイプであり、体の前足を軸にして豪快に振り切るバッティングをするのが特徴です。プロでいうと古田敦也氏、王貞治氏などがこのタイプです。

今回も、構えからフォロースルーまでの局面ごとにポイントを整理していきます。

A2タイプのお手本といえるのが古田敦也(元東京ヤクルトスワローズ)(イラスト:大谷 恵里子

構え

手首をコックさせないように柔軟に構え、バットのヘッドをやや投手寄りに向けておく。肘はみぞおちの高さで少し緩めておき、下半身の体重は左右で半々になるよう意識する。

[page_break:テークバック~インパクト]

テークバック

捕手側の肩と同じ側のひざを離す意識でバットを引き、ろっ骨でカーブを描くように曲線的にテークバックしていく。右打者なら右手で引いていくイメージを持っておく。

インパクト

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※こちらの詳しいイメージはPCからご覧ください。

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体幹があまり左右に動かないように体重移動をし、最短でレベル(水平)にバットを出していく。インパクトは身体を沈ませず、少し伸び上がるようなイメージで行う。

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フォロースルー

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※こちらの詳しいイメージはPCからご覧ください。

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大きく体がねじられるようにフォロースルーを取り、しっかりと振り切る。前と後ろの肩が一気に回って、最後は前後が逆転するような意識でスイングしていく。

[page_break:A2タイプのお手本、古田敦也(元東京ヤクルトスワローズ)]

A2タイプのお手本、古田敦也(元東京ヤクルトスワローズ)から学べ!

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A2タイプでお手本にしてほしい、動きのイメージがわかりやすい人物として現役選手ではありませんが、古田敦也さんを挙げたいと思います。

古田さんの場合、いわゆる「伸びあがり」を上手く使えています。Aタイプの選手はろっ骨を曲線的に使って伸びあがるように打たなくてはいけませんが、これが非常に分かりやすい形で使えているのです。テークバックで一度上に伸び、その場でクルっと回って、さらに左側のリフトを使いながらインパクトをしていく。その影響からフィニッシュも高い位置で行われ、さらに豪快なスイングに見えてきます。

ただ、このタイプの特徴として「差し込みに弱い」と「遠くに逃げるボールに弱い」という点があります。その場で回るパラレルタイプの弱点とも言え、ここをしっかりと意識しておく必要があります。古田さんなどは得意の「読み」をもって、克服をしていたのかもしれません。

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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