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トレーニングは下半身から?

2011.09.16

保田貴史の「年間トレーニング計画」

トレーニングは下半身から?2011年09月15日

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【目次】
1.なぜ下半身をトレーニングするのか
2.下半身のトレーニングの役割
3.中臀筋

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1.なぜ下半身をトレーニングするのか

【下半身を鍛えることの意義とは?】
Photo:木内 慎治

 各地で新チームの秋季大会が行われていますが、これから行われる冬の時期に備えトレーニングに対する知識を頭に入れて冬の練習に取り組んでいただきたいと思います。

 冬の時期は、トレーニング・ランニングはもちろんのこと、技術練習にも多く取り組める時期でもあります。暑くないので、沢山ボールを取ることができますし、同時にランニングやストレッチ・トレーニング・目のトレーニングにもなります。

 このことを考えて冬の練習に取り組んでください。
先月は上半身のトレーニングについてお話をしましたが、今月は下半身のトレーニングについてお話をします。

 下半身に粘りがないとか、上半身に頼って投げているなど、下半身を使って投げろと言われることがあると思いますが、以前にも話しましたがパワーは足元から頂きます。その力をロスなくボールに伝えなければならないのです。だから、下半身で投げろと言われるのです。しかし、その下半身を使うには身体を支えるだけのパワーが必要です。重心を下げると大きな負荷が下半身にかかりますので、その負荷に耐えられるだけの力を蓄えてないといけないのです。

トレーニング指導にあたる時に目指すのは、だるま落としのだるまをイメージさせます。
下半身から大きく安定しているだるまのように安定させることです。重心が軸からずれると倒れますし、下半身がしっかりしてないと重心が軸からずれこけてしまうからです。


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【目次】
1.なぜ下半身をトレーニングするのか
2.下半身のトレーニングの役割
3.中臀筋

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2.下半身のトレーニングの役割

1.下半身のトレーニングの目的は大きく分けて

・身体を安定させるだけの筋力をつけること
・発揮筋力をあげること
・重心
・軸を確認する
・発揮筋力に耐えうる身体にする

2.下半身トレーニングで心がけること

・立位で行う(一部を除く)
・・・身体の安定を出すために支持筋が作用するため
・挙上重量の変化を気にする
・・・重いのが上がらないのは筋力もあるが重心・軸の乱れによる伝える力の分散が考えられるため
・部分的補強トレーニングも混ぜること
・・・足底の筋やバランストレーニングにより姿勢安定に必要な筋をトレーニングできるから

スクワットで腰が丸くなるのは、軸と重心がずれているということが言えます。こういった見方ができるようにしていくとよいでしょう。


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【目次】
1.なぜ下半身をトレーニングするのか
2.下半身のトレーニングの役割
3.中臀筋

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3.中臀筋

トレーニングキーマッスル「中臀筋」

 股関節外転(足を外側に広げる)する筋が、わずかに内転する。立位・片脚立位で重要な働きをする。

 中臀筋の低下は、片脚立位で挙げた足の側の骨盤低下を生みます。そうなることで投手の場合、体重移動が始まってしまいます。結果身体が突っ込んでしまうのです。
つまり、打つこと、投げること、走ることでも、始めの立位の姿勢が大切で1(立位)ができていないとすべてに狂いが出てきてしまうのです。この片脚立位を支えているのが中臀筋です。

 中臀部の働きを活性化することと体幹のスタビリティ強化で立位や体重移動の改善につなげられる。

 前回は上半身・今回は下半身とトレーニングの意味や注意点を書いてきました。次回以降も冬のトレーニングで大切なことを書いていきたいと思います。
どの種目をするにもどんな内容のトレーニングをするにも下半身・体幹の固定からくる力・軸・重心といった。ワード内容を注意すればトレーニング効果も向上するかと考えます。

(文=保田 貴史

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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