宇部鴻城vs創志学園
小山祐司(創志学園)
大きく羽ばたくために
1時間33分という短い試合時間が物語っているように両チームの投手がリズムのいいピッチングをみせた。
「序盤のチャンスに一本が出ずにずるずる言ってしまった」と主将の野山慎介がいうように創志学園は、いつも通りに徹底してゴロを転がす打撃はみせたが、ここぞという時の一本が出ず、要所での走塁ミスも悔やまれた。
しかしながら長澤宏行監督は「うちのスタイルに持ち込んでいる。大きく伸びていくためにも今日は選手を褒めたい」と経験を積み重ねていくナインを称えた。
投げては、1年生だけで挑んだ昨年夏の金光学園で先発し、打ち込まれた小山祐司も8回からリリーフし、パーフェクトピッチングをみせた。さらにこの試合、登板こそなかったが、センバツでは人生初の背番号1を着けた富田一成もこういった。
「投手陣はみんな成長しています。自分自身も夏までに取り組みたいしっかりとした課題を持っています」
この試合、1点差で敗れた創志学園。センバツに出場したとはいえ、ベンチ入りしているメンバーは、全員まだ2年生。夏に向けてもそうだが、これだけの意識、さらに大きく羽ばたいていきそうな気がしてならない。
(文=アストロ)