千原台vs八代東
4打数4安打の林(千原台)
気迫
8回、追い上げをみせる八代東は、この回だけで3点を奪い、続く2番・鎌田亮が放った打球は千原台のレフト・林裕人の頭を越えたかと思われた。
ところが、懸命に打球を背走する林が、斜め後ろに向かって跳び込み、なんと好捕したのだ。
そのまま、倒れこんで立ち上がれない林は、そのまま救護室に運ばれた。
結果、これが犠飛になり、八代東が1点を奪ったが、体を張って失点を最小限に食い止めた林の気迫に球場からは惜しみない拍手が送られた。
林は、1回表の先頭打者の打球を追い、三塁側フェンスに激突しながらの気迫溢れる好捕をみせている。さらに打っても三塁打を含む4打数4安打でチームの勝利に貢献した。
この試合、4番の働きも忘れてはならない。
初回、千原台は無死満塁で182センチ89キロ、堂々たる体格からは威圧感すら漂う4番・淵脇元気が打席に入った。
八代東の山口翔太が投じた外角低めのスライダーを見事に捉えると打球は左中間を真っ二つに破った。
走者一掃の3点適時三塁打だ。
「一つ上の濱口(和仁)さんみたいなバッターになることを意識しています」という淵脇。
8回には、守りでもみせた。好捕し、ケガをしてまで捕った林に続けと、3番・山口のヒット性のライナーを好捕し、併殺を決め、ピンチを切り抜けた。
「あの場面、自分のところに飛んで来いという気持ちでした」(淵脇)
そんな気迫溢れる野手陣に負けじと、今大会は背番号10を着けた根間健人が最後をピシャリと締めた。
先日行われた長崎日大との練習試合で7回を1失点と好投するなど徐々に本来の投球に近づきつつある根間の復調も心強い。
随所にみられる気迫溢れるプレーから常に前をみていることが垣間見える千原台ナイン。
チームはさらに一皮むけようとしている。
(文=編集部:PNアストロ)