福岡工大城東vs福岡工
試合シーン
悔やまれる1イニング
福岡工大城東・笠原大芽と福岡工・大西祐樹
注目されている二人の左腕の投げ合い。試合後の福岡工下見世監督は一言、
「あの1イニングだけ……」
とつぶやいた。その言葉に象徴される試合だった。
2回表、福岡工大城東は1アウトからの五連打で3点を先制する。この回以外、大西が大きく崩れることはなかった。それどころか、6回に1本打たれただけでエラーもなく、四死球2奪三振7。内容としては、前回と比べてもいいものだった。しかし、今回は、相手が良すぎた。笠原大芽……繰り返しになるが、注目の2年生左腕である。今大会でも、毎試合奪三振ショー。投手は三振を奪うのがすべてではないが、とにかく球威とコースで奪っていく奪三振ショーは圧巻と言っても過言ではない。
この試合でも、初回から2個、3個と三振を奪っていく。半分以上が見逃し三振。手が出ないのだ。終わってみれば、奪三振16。ヒットは7本許したものの、得点は7回に7番山田に打たれた本塁打の1点だけ。福岡工に全く隙を見せなかった。
大西も内容が悪くなかったばかりに、2回の1イニングが悔やまれるが、市長杯そして夏に向けて力をつけまた奪三振ショーが見たいものである。
福岡工大城東は、次は2日に柳川との試合。また、笠原の奪三振ショーが見られるのであろうか。打撃陣も盤石である。次の試合が楽しみである。
(文・撮影=鎌倉 彩)