News

ウェスタン最多打席の根尾、期待の捕手・石橋!中日の高卒ルーキーの現在地

2019.12.10

 今季、プロの舞台へと進んだ高卒1年目の選手たち。2000年生まれ世代の彼らは、「ミレニアム世代」と呼ばれ、高校3年の夏の全国高等学校野球選手権が第100回大会だったということもあり、大いに野球界をにぎわせてきた。

 根尾昂大阪桐蔭⇒中日)のように中学時代からその名を知られた者もいれば、吉田輝星金足農⇒日本ハム)のように高校3年時に一躍全国区となった者もいるミレニアム世代。そんな彼らの1年目の活躍を、球団ごとに振り返り、現在地を探っていく。今回は中日ドラゴンズを見ていこう。

近年は早い段階での高卒選手の起用が続く「育成」の中日

ウェスタン最多打席の根尾、期待の捕手・石橋!中日の高卒ルーキーの現在地 | 高校野球ドットコム
根尾昂(大阪桐蔭-中日ドラゴンズ) 写真:共同通信

 2018年プロ野球ドラフト会議で中日から指名を受けた高卒選手と、彼らのファーム成績は下記の通り。

1位 根尾昂 内野手 大阪桐蔭
2試合 無安打 2三振 打率0.00(一軍)
108試合 86安打 2本塁打 33打点 9盗塁 127三振 打率.210

4位 石橋康太 捕手 関東一
12試合 1安打 2打点 8三振 打率.059(一軍)
46試合 22安打 4本塁打 12打点 33三振 打率.186

5位 垣越建伸 投手 山梨学院
15試合 3勝2敗 32.2回 16奪三振 防御率3.58

 4球団競合の末に地元・中日入団を果たした根尾昂は、主に遊撃手のレギュラーとして108試合に出場。444打席はウェスタン・リーグ最多の数字だ。シーズン中盤までは苦しんだが、9月には月間打率.355を記録するなど、一皮むけた様子だ。

 今オフにはアジアウィンターベースボールリーグにも参加し、二塁、外野にも挑戦中。来季は開幕一軍を目指したいところだが、まずはファームで圧倒的な力を見せつけ、シーズン中盤以降の昇格を期待したい。

 1位の根尾に先んじて一軍初出場、初安打を放ったのが石橋康太だ。ファームでの成績自体は突出したものではなかったが、広島・野間峻祥の盗塁を刺すなど首脳陣の評価を高めて7月に昇格、スタメン出場を果たした。

 今季はファームで、捕手としてチームトップタイの39試合に出場した石橋。一軍では加藤匠馬が92試合に出場したが、正捕手は固定できずにいる。春季キャンプでアピールし開幕一軍を掴むことができれば、将来の正捕手の座も手に届くところに来るだろう。

 5位で入団した垣越建伸は、ファームで15試合に登板。シーズン中盤に打ち込まれることがあったが、7月以降は12回を投げて1失点のみと好投を見せた。奪三振数が少ないのがやや気になるところだが、2年目、3年目までに球の威力を高めて、三振が奪れる大型左腕として一軍の戦力になりたい。

 近い将来、飛騨高山ボーイズの同期でもある根尾とのコンビで一軍の試合を沸かせることを期待したい。

 今秋ドラフトでも目玉の石川昂弥東邦)を獲得した中日。近年は高卒選手の早い段階での一軍起用が目立つが、彼らもその良い流れに乗ることを期待したい。

(記事=林 龍也

関連記事
根尾昂が目指すスタイルは福留孝介?
スキーで身につけたスキルを野球でも生かすことができた根尾昂
「二刀流・根尾昂」の素顔に迫った独占インタビュー

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.06

【2024年夏 全国地方大会シード校一覧】現在27地区が決定!

2024.05.06

センバツV・健大高崎は夏も強い! Wエース抜きで県大会優勝、投打に新戦力が台頭中!

2024.05.06

【大阪】大阪桐蔭が快勝!準々決勝でプロ注目・今坂幸暉擁する大阪学院大高と対戦!<春季大会>

2024.05.06

【春季埼玉県大会】花咲徳栄4回に一挙10得点!20得点を奪った花咲徳栄が昌平を破り優勝!

2024.05.06

【富山】富山商が高岡商を破って春連覇達成<春季県大会>

2024.05.06

【2024年夏 全国地方大会シード校一覧】現在27地区が決定!

2024.05.01

春季大会で頭角を現した全国スーパー1年生一覧! 慶應をねじ伏せた横浜の本格派右腕、花巻東の4番、明徳義塾の正捕手ら入学1ヶ月の超逸材たち!

2024.05.01

【神奈川】関東大会の切符を得る2校は?向上は10年ぶり、武相は40年ぶりの出場狙う!横浜は6年ぶり、東海大相模は3年ぶりと意外にも遠ざかっていた春決勝へ!

2024.05.01

【兵庫】報徳学園、須磨翔風などが順当に夏の第1シード獲得!昨秋ベスト4の長田、滝川二はノーシードに

2024.05.01

【福島】聖光学院と福島商が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.04.21

【愛知】愛工大名電が東邦に敗れ、夏ノーシードに!シード校が決定<春季大会>

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.21

【兵庫】須磨翔風がコールドで8強入り<春季県大会>

2024.04.22

【鳥取】昨年秋と同じく、米子松蔭と鳥取城北が決勝へ<春季県大会>