第559回 櫻井 周斗(日大三)「苦しみを乗り越えた先に 甲子園出場が待っている」2017年07月25日

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【目次】
[1]挫折を力に変えて
[2]清宮だけには絶対に打たれたくなかった
[3]投手人生初の絶不調を乗り越えてきた

 今年の日大三の投打の主役が櫻井 周斗だ。最速147キロのストレート、分かっていても打てない縦スライダーを武器に三振を量産。打っても高校通算31本塁打の長打力を持ち、さらに主将を務め1人三役務める大黒柱である。

 そんな櫻井の道のりを振り返ると、一つずつの壁を乗り越え、大きくなっていた選手だった。

挫折を力に変えて

櫻井 周斗(日大三)

 櫻井 周斗が野球を始めたのが、小学校1年生の時。同時に投手も始め、小学校6年生の時にはヤクルトスワローズジュニアに選出されるが、怪我もあり、未出場に終わる。小学校の時からエリート街道を歩んでいるにように見える櫻井だが、一緒に選ばれた選手たちのレベルの高さを目の当たりにして「現実を知った。自分は全然ダメな選手だった」と振り返る。

 小川 樹関東一)、櫻井 陸朗八王子)など高校の強豪校で活躍する選手が多かったこのチーム。櫻井は出場無しに終わったのだから、そう思うのも無理もない。そして櫻井は、自宅から通える新座シニアに入部することを決めた。そのときは、全国大会にいくつもりはなかった。

 新座シニアは櫻井を大きくさせた3年間だった。新座シニアには、2011年の日大三の甲子園出場メンバー・金子 凌也(現・Honda鈴鹿)が卒部生だった。金子の存在を知って、日大三に行きたいと思うようになる。入部当時から投手。今では打撃面でも、プロ注目の強打者だが、中学時代の櫻井の打撃は「まったくダメで、外野へ飛ぶのがやっと」というほど打力だったが、2年生のときに肘を剥離骨折してからは野手に専念。その後、懸命にバットを振り込み、また元西武の藤村雅人監督から技術的なことを教わり、技術的に開花。強打の外野手として活躍した櫻井は、日大三に行ける実力をしっかりと身に付け、日大三の門を叩いた。

 日大三では1年秋からレギュラー。しかし1年秋は打撃不振に終わり、結果を残せなかった櫻井は秋季大会の二松学舎大附戦で、スタメンから外れるなど悔しさを味わった。秋の大会が終わっても不振が続いていたが、恒例の年末合宿で、懸命にバットを振った櫻井は、春は打撃好調。春季大会では5割近くの数字を残し、夏につなげた。このまま、夏も野手として活躍するつもりだった。

 同時期、日大三は投手陣の故障者が続出。投げさせる投手もいない事態となった。

 中学時代、投手経験があり、強肩に自信があった櫻井は本格的に投手復帰することとなる。投手復帰が決まったは初登板の試合は、春日部共栄との練習試合。そこで6回無失点の好投を見せた櫻井は夏の大会でも登板することが決まり、3回戦の佼成学園戦、準決勝の東海大菅生戦で先発。

 東海大菅生戦では最速143キロを計測。「143キロが出たことは自信になりました」と語るように、2年夏は投手としての自信を深める大会となった。

【次のページ】 清宮だけには絶対に打たれたくなかった

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プロフィール

櫻井 周斗
櫻井 周斗(さくらい・しゅうと)
  • ポジション:投手
  • 身長:178センチ80キロ
  • タイプ:左投左打
  • ■選手名鑑
    櫻井 周斗
  • 上記データは掲載時のものとなります。
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