第280回 中央大学 河合 泰聖選手(龍谷大平安出身)【前編】 「センバツ優勝キャプテンの本音」2015年03月25日

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【目次】
[1]「いい年に生まれた」 / 野球から離れようとした中学3年
[2]強くなるきっかけとなった甲子園での野次
[3]男らしい正直さ

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 1年前のセンバツを制したのは伝統校・龍谷大平安だった。過去37回挑んでも手が届かなかった日本一。宿願といえる優勝を果たしたチームのキャプテン・河合 泰聖選手は、その時、あの場所で何を思ったのか。そして、優勝に導いた4番打者の意外すぎる勝負強さの秘訣とは。キャプテン視点と4番打者視点、2つの視点から全国優勝の真実を探る。

「いい年に生まれた」

 京都が全国に誇る伝統名門校・龍谷大平安(以下、平安)が、38回目の出場にして念願の日本一に輝いた第86回センバツ大会から、ちょうど1年が経つ。平安といえば、伝統的に守備を鍛え、堅実に勝ち進んでいくイメージ。しかし、優勝を果たした代は打撃のチームだった。そして、その中心を担ったのが、キャプテンで4番を務めた河合 泰聖選手だ。

 優勝までの5試合、毎試合安打を記録。打率は15打数7安打で.467。「こんな身体では考えられないですけど、中学の時は1番バッターだったんです」というが、リードオフマンを任されていた理由「出塁率の高さ」はセンバツでも健在で、.652という数字。決勝履正社戦では9回の最終打席にホームランを放ち、優勝を決定づけた。

 それから1年。この春、中央大学へ進学した河合選手は、高校時代をどう振り返るのか。八王子市にある合宿所を訪ねた。

「優勝した瞬間は、それはめっちゃ嬉しかったです。ただ、あの瞬間のことを想像はできるのですが、具体的な記憶は飛んでいて…嬉しすぎたんですね。記憶があるのは、試合後に校歌を歌っている時ぐらいからです。アルプススタンドの前に整列して、みんなで並んで礼をする時は、『見たか、優勝したったぞ!』って誇らしい気分になりました。小学校から野球をやってきて、やはり甲子園は絶対憧れるものじゃないですか。それが出場できて、まさか自分が全国制覇するとは思ってもみませんでした。いい年に生まれたな、と感じます」

野球から離れようとした中学3年

河合泰聖選手(龍谷大平安-中央大学)

 常に全国が身近にある環境で育った。大阪府貝塚市出身。最初に甲子園へ足を運んだのは2007年夏。2回戦の仙台育英智辯学園だったと記憶している。
「小学校3年生ぐらいですかね。両親と一緒に見に行って。仙台育英のエースは佐藤 由規投手で、当時最速となる155キロをマークした試合です。強烈な印象でした。で、甲子園、行きたいな、と」

 中学時代は奈良県の葛城JFKボーイズに所属。2011年ボーイズ日本選手権大会で日本一を達成する。
「2個上の代も全国制覇しました。大阪桐蔭で甲子園優勝した白水 健太さんや、社会人のトヨタ自動車で投げている青山 大紀さんがいらっしゃって。僕らの代が全国制覇できたのは、大和広陵から日本ハムに行った立田 将太(インタビュー【前編】【後編】)、6割彼のおかげです」

 先を行く先輩たちが全国で勝ち、強豪校へ進学し、甲子園に出場する。その姿は具体的な目標となる。「自分たちも頑張らなあかん」。自然とそう思える環境があった。憧れの選手は森 友哉(現西武)インタビュー。同じ左バッターとして彼のようになりたいと思った。バッティングフォームもマネをしたという。

 しかし、高校進学の際、ひとつの挫折ともいえるべき経験をする。
「行きたいと思っていた高校に行けなくて。希望通りにいかなかったので、高校で野球する気、あまりなかったんです。だから進学先が決まるのは遅かったですね。中学3年の9月ぐらいに決まりました」

 半ば気が抜けた状態で進学した平安。しかしそこには錚々たるメンバーがいた。髙橋 大樹(現広島)、久保田 昌也(現國學院大)、田村 嘉英(現青山学院大)…。純粋にすごいと思い、高校野球に対する興味が再燃したという。そんな全国レベルの選手がそろう平安で、2年にはレギュラーとしてセンバツに出場するのだから、やはり只者ではない。

「最初は試合に出られなかったんです。でもいきなり起用された試合で3安打して。次に出た試合ではホームランを打っちゃったんですよ。それでレギュラーに定着したという。本当にきっかけひとつというか、ちょっと人生上手くいきすぎてますよね(笑)」

第87回選抜高校野球 特設ページ
2015年度 春季高校野球大会 特設ページ

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プロフィール

河合 泰聖
河合 泰聖 (かわい・たいせい)
  • ポジション:一塁手
  • タイプ:左投左打
  • 身長体重:170センチ77キロ
  • ■選手名鑑
    河合 泰聖
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