Column

【第88回選抜大会】21世紀枠 各地区候補 紹介!上尾(埼玉)

2015.12.18

■上尾の野球部訪問の記事を紹介!
県立上尾高等学校(埼玉)

 21世紀枠の候補校に選出された上尾。一昔前の埼玉県をリードする存在として埼玉県の高校野球の発展に努めてきた上尾はいかにして候補校に選出されたのか。その理由を振り返っていきます。

学校紹介


上尾高等学校野球部

 昭和33年に上尾・桶川・伊奈共立上尾商業高等学校で創立。昭和35年に県立移管となり、埼玉県立上尾高等学校になって現在に至る(全日制普通科6クラス、商業科3クラスの3学年27クラスと定時制4学年4クラス)。「自主自律」「文武不岐」の校訓に惹かれ入学する生徒が多い中、「駅から0分、日本一駅に近い高校」と言われるように上尾市から遠く離れた県内地域からも入学してくる。

 進路状況は、国公立・私立大学・短大・専門・就職と同校の進路の特色である「全ての分野での進路実現」を柱に好実績をあげている。部活動も運動部・文化部の全ての部が盛んであるが、中でもソフトテニス部は29年連続で全国大会に出場している強豪である。

 上尾高校野球部は野球だけでなく、学校生活や私生活においてもしっかりとした取り組みをしていくという部の方針のもと日々の活動を行っている。部員は積極的に学級内や委員会活動等でリーダー的存在になり、学校行事等活発に活動している。野球部員の多くは商業科に在籍し、多くの資格試験にチャレンジして成果を進学・就職等の進路に役立てている。

 大学進学後も野球を続ける者も増え、将来は指導者になるという目標を持つ者も多い。また、ボランティア活動の一環として毎年行われる「上尾シティマラソン」の競技補助役員や、全国でも珍しい高校球児と障害者の交流を目的とした「ふれあい野球教室」への参加も行っている。

 部活動では野球日誌と題して野球の事だけでなく日々の「思い」を記録させている。監督は多忙の中、毎日全員の日誌に目を通し、部員の心の様子を把握し毎日の指導を行っている。近年の成績は、平成20年夏準優勝、平成22年春ベスト8、平成23年春準優勝関東大会出場)、平成24年秋ベスト8平成27年秋ベスト8に進出と好成績を収めている。

 初代監督である故 野本 喜一郎監督の「スポーツは苦しくて辛いのを誇りとする。スポーツの本当の意義は、はなやかなグラウンドの試合よりも心身をへらすような苦しい練習にある」の言葉をベンチに掲げ、今日も気迫のこもった熱い練習を行っている。

 プロ野球選手を多数(7名)輩出し、春夏合わせて7回の全国大会出場を果たしている古豪校として、今も多くの方々からたくさんの声援を頂いている。また野球部出身のOBが指導者として(プロ野球、社会人、大学、高校、中学等)活躍していることも大きな特徴である。高校の指導者としては現在、埼玉県内に15名、県外1名がおり、2名が全国制覇を成し遂げている。また埼玉県内の公立高校の現役全国大会出場監督3名のうち、2名が上尾高校野球部出身者である。

「文武不岐(ぶんぶわたかず)」の校訓のもと、全てのことを最後まであきらめない姿勢を常に指導し、野球部員一人ひとりが夢(進路)を実現していく中、伝統の「誇りと責任」をモットーに、最後まで諦めない姿勢で日々活動に邁進している。

地区選考状況

 関東理事会において、各都県専務理事または理事長による推薦校のプレゼンテーションの後、検討の結果、埼玉県立上尾高校と茨城県立日立第一高校の2校に絞られた。上尾高校は本年度の秋季埼玉県大会において私立学校が安定した力を発揮し上位を独占する中、ベスト8に進出した唯一の公立校である。ここ数年、安定した実力を維持し、県上位に進出している。

 普通科と商業科を併設する高校として、部員が進学学習のみに偏ることなく商業分野の難関資格取得(簿記1級や情報処理1級)をも目指して積極的に挑戦している。放課後なども練習と並行して補講に参加し、勉強を行うなどの取り組みが評価された。また日立第一高校は近年の戦績および中高一貫校といった特徴や創意工夫をこらした練習への取り組み等が評価された。

 選考の最終段階において、過去の21世紀枠での選考結果において進学実績が重視される傾向があるとの指摘があった。21世紀枠の性質上、全般的な生徒の学習活動が評価されるべきとの意見から埼玉県立上尾高校を推すことにまとまった。


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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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