仙台二(宮城)「二高史上初」のマネージャーになれたことが自慢!!
仙台市都心部の西、青葉山の麓の広瀬川右岸に所在する宮城県立仙台二高等学校。「文武両道」を校訓に掲げる仙台二高校は、県内有数の進学校として名が通っており、2006年度までは男子校であった。今回はそんな仙台二高校の野球部のマネージャーにお話を伺い、日々どんな仕事をしているのか。同校のマネージャーの取り組みに迫った。
選手の活躍を近くで見ることができる時間が本当に楽しい
練習の準備をしている仙台二マネージャー
現在31人の選手たちを支えているのは、3年生の鎌倉 有里さん、1年生の秋葉 そよかさんの2人。「選手でもできることをたくさんするよりも、マネージャーだからこそできる仕事をする」ことを心掛けて日々活動している。
普段は練習の補助を行っているが、時には偵察やデータのまとめを行うなど専門的な仕事もこなしている。「自分にできることは全部やる」という気持ちは、他校のマネージャーには負けないという自信を持っており、「マネージャーは特別ではない」という意識を持ってい業務に取り組んでいるという。
また二人にとっての「マネージャーあるある」を聞いたところ、「一人で黙々と作業をすること」と「スコアを書く右手だけ日焼けすること」と答えてくれた。これは仙台二だけでなく、全国のマネージャーが共感する「あるある」だろう。
そんな2人にとって1番楽しい時間は、試合で選手の活躍を近くで見ることができる時間だそうだ。
特に、昨年の夏の大会の初戦である登米戦が最も印象に残っていると話す。というのも、その試合は宮城県大会の開幕戦だったからだ。仙台二は、その開幕戦で登米を3対2で下して、見事1回戦を突破した。開幕戦だったこともあり、チームにとってはとても盛り上がる試合となった。
初戦を突破した仙台二は、その後も2回戦、3回戦と勝ち進んだが、4回戦で石巻工に3対4で惜しくも敗れた。二人は引退した3年生たちについて、「みんな頼りになる先輩で、先輩方の下で部活ができて幸せだったと思う」と話し、お世話になった先輩たちへ感謝の言葉を口にした。二人のような後輩を持つことができて、先輩たちにとっても幸せだったに違いない。
そんな2人から、これからの春、夏の大会に向けて練習に励む選手たちへ向け、温かいメッセージをいただいた。
「忙しい中熱心に練習していて尊敬しています。最後まで一緒に頑張りましょう!」
次ページでは、3年生の鎌倉 有里さんにお話を伺います!
いなくてもチームは成り立つ、でもいた方がより良くなるべき存在
チームをより良い方向に向かうように奮闘する、鎌倉 有里さん(右)と秋葉 そよかさん(左)
そんな仙台二のマネージャーを代表して、新3年生の鎌倉有里さんに詳しくお話しを伺いました!
中学時代はソフトボール部に所属していた鎌倉さん。中学3年の夏に、仙台二の試合(古川工戦)を見たことがきっかけでマネージャーになることを決めたそうだ。チームの勝利に繋がる働きができるマネージャーを目指しており、いつでも臨機応変に動けることを心掛けている。
日々大変な作業をこなしている鎌倉さんだが、マネージャーという仕事を通じて社交的な人間になることができ、視野も広くなったと話し、自身の成長に手応えを感じてる。臨機応変に動くという心掛けが、鎌倉さんを成長させたのだろう。
野球部に入ったばかりの頃は、どうすれば良いか全くわからずに挫折しそうになったと語る鎌倉さんでしたが、選手に褒めてもらった時が嬉しいと感じており、それがやりがいになっている。
そんな鎌倉さんだが、実は仙台二高野球で史上初の女子マネージャーとなれたのだ。史上初であることは、鎌倉さんにとって自慢のエピソードになっており、仙台二を卒業した後も鎌倉さんにとって自慢話になることは間違いないだろう。
最上級生となり残りわずかとなった高校野球。鎌倉さんは、一言でいうとマネージャーとは「いなくてもチームは成り立つ、でもいた方がより良くなるべき存在」と話す。チームがより良い方向に向かうように、今日も鎌倉さんは奮闘している。
文=編集部