Column

県立今治北高等学校大三島分校(愛媛)

2017.03.03


集合写真(今治北大三島)

「わくわくトレーニング」で技術向上を目指す

■12人で16強入り
現在の部員数は1年生6人、2年生6人。人数的に恵まれているわけではなくグラウンドも陸上部と共用のため、バッティング練習時には細心の注意を払って練習している。おまけに水はけが非常に悪く、降水量が多いと2、3日使えない。そんな環境の中で工夫していることを徳永 堅斗主将に尋ねると「まだトレーニングとはいえませんがせんが、練習後に何かをお腹の中に入れるようにしています。本校の国語教員ならびに何人かの生徒が、野球部のためにおにぎりやカレー、汁物などを頻繁に作ってくれています。それ以外にも、部員が家から持ってきた食品を練習後できるだけ早く口にすることを心がけています」

 このような食トレと「練習と練習の合間、練習後に選手同士で話し合う場を設けています。良かった点、改善点を出し合うことでより質の高い練習を目指しています」という答えが返ってきた。自分らしさを発揮できる、元気がよい、ほどよい上下関係があるというチームは昨秋、30年ぶりに県大会に出場した。1年生エースの金子 尚希が3試合1人で投げ切り打撃でも貢献すれば、同じく1年生の木村 真也もここぞという場面で1本を放ち守備でも無失策。扇の要を務める田坂 太貴は昨年の経験も生かし、堂々と1年生投手をリードし攻守にわたってチームを牽引した。

 徳永主将が最も印象に残っていると話すのは県大会出場を決めた新居浜西戦だ。「点を取って取られての接戦を制したのでとてもうれしかったし、やりきったので印象に残っています。また、夏の1回戦で負けた相手だっただけに余計に心に残ってます」

■どこよりも熱い冬にします
秋の反省点は「作戦ミスが目立ったので、攻撃面を鍛えたいです」この冬は技術の向上、スタミナアップ、精神力強化を目指し300メートルインターバル走、砂浜ダッシュ(学校横の砂浜にて行うもの)、正月明けに行う「わくわくトレーニング」(坂ダッシュ、階段ダッシュ、おんぶ等)をこなす。

 徳永主将は春のキーマンとして秋に活躍した3人と魚に関する知識が豊富な野間 琢真を指名。どんな速い打球にも恐れず体を張ることができる山浦 裕太郎、無尽蔵の体力の持ち主で校内体力テスト&校内持久走大会で1位に輝いた多和 久遠にも期待がかかる。「人数は少ないが、しっかりと体力をつけ、どのチームにも劣らないチームにしたい。技術の向上にも力を入れたい。どこよりも熱い冬にします!!春は初戦突破を前提に1つ1つのプレー、試合を大事にします」

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[page_break:「限界のその先へ」]

主将、副主将の3人(今治北大三島)

「限界のその先へ」

 ここからは野間副主将、菅嶺 音副主将にお話を伺います。

Q. 秋に見つかった課題は何でしたか?

野間:一人一人の努力がまだまだ足りないです。
菅:声が足りないです。

Q. この冬はどんな冬にしたいですか?

野間:もっと体を大きくする冬にしたいです。
菅:しっかりと基礎体力と筋力を鍛えたいです。

Q. モットーや好きな言葉はありますか?

野間:「全力」と「諦めない」です。
菅:「初心を忘れない」です。

Q. チームの特徴、または他のチームに負けていないところはどんなところですか?

野間:全員が明るいところです。
菅:個性が豊かで全員が自分らしさを発揮しているところです。

Q. この冬の目標宣言をお願いします。

野間:いけるところまで行く!「限界のその先へ」
菅:誰も私を止めることはできない!!!

 野間副主将、菅副主将ありがとうございました。

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[page_break:冬はアメリカンノックなどで「心を鍛える」]

トレーニング風景(今治北大三島)

冬はアメリカンノックなどで「心を鍛える」

 最後に仙波 俊太部長にお話を伺いました。

Q. 新チームはどんなテーマでチーム作りを行いましたか?この冬のテーマも教えて下さい。

 来夏の大会における1勝を目標に取り組んでいます。チームのテーマは「試合は練習の発表の場」です。部員12名(1年生6名、2年生6名)と少人数ではありますが、一人一人が多くの役割をこなし、練習試合や公式戦において良い発表ができるよう日々練習に取り組んでいます。今秋の大会では東予地区の予選を突破し、30年ぶりに県大会に出場しました。今秋の戦績、県内最多の応援優秀校の受賞、部員の善行賞の受賞などを評価していただき、来春の選抜大会の21世紀枠愛媛県代表に選ばれました県大会では1回戦で力の差を痛感しましたが、公式戦において2勝したことで部員も少しは自信がつきました。

 冬場のチーム目標は「心を鍛える」です。走り込み、ウエイトトレーニング、アメリカンノックなど冬ならではの練習を通して、自分に厳しく、精神面の強化に努めてほしいと思います。

Q. 冬のトレーニングに励む選手達にメッセージをお願いします。

 冬の頑張りが春、夏の結果につながります。全員で励まし合いながら、技術、精神力を磨いてほしいと思います。また、県内にも部員不足で満足のいく練習ができていない学校が存在します。野球部員だけで練習ができていること、支えてくださっている方々への感謝の気持ちを忘れず、小規模校の星を目指しましょう!!!

 仙波部長、今治北大三島高校野球部の皆さんありがとうございました。21世紀枠に選ばれた勢いを春につなげて下さい。


今年も大好評!
冬が僕らを強くする 特設ページ
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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