切っても切れない筋肉痛…その克服法は入浴と食事にあり!
筋肉痛を克服する
試合でのプレーは思った以上に身体に負担がかかるので、しっかりとアフターケアを行おう
毎日身体を動かしていると、筋肉は収縮を繰り返し、大きな負荷がかかった場合はいわゆる筋肉痛になることがあります。これは筋肉を構成する筋線維やその周辺組織に小さなキズができてしまい、それを修復する段階にさまざまな化学物質が関わるため、神経を刺激したり、炎症を引き起こしたりして痛みを感じると言われています。ほとんどの場合は運動後~数日で症状が軽減します。
またいつも行っている練習量や負荷であれば、身体が自然とその負荷に慣れて筋肉痛を起こさなくなりますが、いつも以上に負荷が大きくなればそれだけ筋線維などに与えるダメージは大きくなり、筋肉痛を伴うようになります。練習前の対応としては十分なウォームアップが不可欠であり、筋温を上げて柔軟性を高めることが大切です。
筋肉痛となった部位に関しては、ストレッチをしてひどい痛みがあるかどうかを確認します。「筋肉が伸びて痛い」という痛みではなく、運動を妨げるような痛みや十分に伸ばすことが出来ないといった痛みがあるときは、筋肉痛よりも程度がひどくなっていることが考えられるため、無理にストレッチを行わずに患部を冷却(アイシング)して様子をみるようにしましょう。
一方、筋肉を伸ばすと適度なストレッチ感が心地よいと感じられるようであれば、そのままストレッチを続けます。筋線維を伸ばし、必要な栄養素や酸素が患部に行き渡るように血流を良くして細胞の再生を促します。
また帰宅後は必ず湯船につかって入浴をし、浴槽内で軽くほぐしたりしながら身体全体を温め、血流を良くするように心がけましょう。さらに入浴後は、疲労した部分を中心にストレッチを行うようにすると筋肉痛の軽減と同時に疲労回復効果も期待できます。
また食事面では特に疲労回復に効果があるといわれているビタミンB群とともに、筋肉の再生には欠かせないタンパク質、さらにはタンパク質の構成要素であるアミノ酸をとるようにすると筋肉痛の軽減に役立つといわれています。野球を行う限り筋肉痛は切っても切れないものですが、そのメカニズムや対処法を理解して上手につきあうようにしてしましょう。
文:西村 典子
球児必見の「セルフコンディショニングのススメ」も好評連載中!