試合レポート

静岡学園vs日大三島

2012.09.22

静岡学園vs日大三島 | 高校野球ドットコム

小澤拓馬(日大三島)

好投手を擁する日大三島が準々決勝で敗退

今秋の日大三島は、投手陣の充実ぶりに目を見張る。
1年秋からエースの今村拓は右の本格派。171センチと小柄ながら、鋭い腕の振りから140キロ近いストレートを投げ込む。また、スライダーも特徴で、右打者の内角からストライクゾーンに入る「インスラ」は県内のチームを苦しめてきた。

抑え役に周る小澤拓馬は1年生ながら経験十分。裾野リトルシニア時代の3年夏に日本リトルシニア大会で5連投4完投の活躍で最優秀選手賞を獲得。チームの優勝に貢献した。高校入学後は1年夏からベンチ入り。今夏の県大会では厳しい場面を切り抜けた。

ところが今日は違った。1対1の同点で8回にマウンドに上がると、いきなり四球で出塁を許す。さらにバント処理のミスなども重なり、一死二、三塁のピンチを招く。ここで、静岡学園西山光貴にセンター前タイムリーを浴びて2失点。これが決勝点となり、東部地区1位の日大三島が準々決勝で姿を消した。

日大三島の川口剛監督は8回の失点について「(小澤の)最初の四球は今までのウチに無かったミス。あれでリズムが崩れてしまった」と悔やんだ。
東海大会を優勝し、明治神宮大会を目指していた日大三島。試合後は涙を見せる選手もいたが、能力個々の能力は高い。この冬は存分に鍛えて、来春こそ、東部の雄・日大三島の復活に期待したい。

準決勝進出を決めた静岡学園関俊也、西山の継投が見事に決まった。両投手とも安定感があり、失点が少ない。特に、西山はリリーフでの登板が多いが、立ち上がりから低めを丁寧に突き、ベンチとしては心強いタイプだ。
静岡学園は2005年以来となる東海大会まであと1勝。次戦は強力打線を誇る静岡だが、静岡学園がどんな継投を見せてくれるのか注目したい。

(文=静岡高校野球編集部

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.02

【茨城】常総学院、鹿島学園、水戸一、つくば秀英が4強入り<春季県大会>

2024.05.01

春季大会で頭角を現した全国スーパー1年生一覧! 慶應をねじ伏せた横浜の本格派右腕、花巻東の4番、明徳義塾の正捕手ら入学1ヶ月の超逸材たち!

2024.05.01

【神奈川】関東大会の切符を得る2校は?向上は10年ぶり、武相は40年ぶりの出場狙う!横浜は6年ぶり、東海大相模は3年ぶりと意外にも遠ざかっていた春決勝へ!

2024.05.02

【長野】松商学園、長野日大、東海大諏訪などが県大会出場へ<春季県大会支部予選>

2024.05.02

激戦必至の春季千葉準決勝!関東大会出場をかけた2試合の見所を徹底紹介!

2024.04.29

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.26

今週末に慶應vs.横浜など好カード目白押し!春季神奈川大会準々決勝 「絶対見逃せない注目選手たち」!

2024.04.26

古豪・仙台商が41年ぶりの聖地目指す! 「仙台育英撃破」を見て入部した”黄金世代”が最上級生に【野球部訪問】

2024.04.28

【広島】広陵、崇徳、尾道、山陽などが8強入りし夏のシード獲得、広島商は夏ノーシード<春季県大会>

2024.04.28

【長野】上田西、東海大諏訪、東京都市大塩尻が初戦突破<春季県大会支部予選>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.21

【兵庫】須磨翔風がコールドで8強入り<春季県大会>

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.22

【鳥取】昨年秋と同じく、米子松蔭と鳥取城北が決勝へ<春季県大会>

2024.04.21

【愛知】愛工大名電が東邦に敗れ、夏ノーシードに!シード校が決定<春季大会>