仁田 陽翔選手 (仙台育英)

このセンバツでドラフト指名候補に名乗りを上げるか？急成長中の仙台育英の147キロ左腕を徹底分析

　23年のドラフト候補として、大阪桐蔭（大阪）・前田 悠伍投手（3年）、享栄（愛知）・東松 快征投手（3年）に並ぶ左腕として注目されるのが、本格派左腕の仙台育英（宮城）・仁田 陽翔投手（3年）だ。最速147キロの速球と130キロを超えるスライダーで圧倒する。今回のセンバツで一気に指名候補に挙がる可能性を持っている。 　昨年秋の明治神宮大会で進化の兆しを見せていた。準決勝で140キロ〜145キロを計測。短いイニングだが、アベレージでは投げ合った大阪桐蔭の前田を上回った。強く腕を振って投げる130キロ前半を計測するスライダーは魅力的だ。110キロ後半のチェンジアップも効果的に使い、投球の幅は広がった。 　踏み出しに入ってから、右腕のグラブを斜めに伸ばし、内回りの旋回をしていきながら、リリースに入る。明治神宮大会時の投球フォームは以前よりも内回りの腕の振りになり、スムーズになった。 　仙台育英の他の投手と比べて投球フォームの映像を見直すことはない。自分なりのポイントを持って、そこにこだわって投げている。実戦では打者勝負に集中したことで、フォームにも安定感が出て、コントロールも大きく改善されたという。考え方の進化が投手としての成長につながった。 　今年に入ってからの紅白戦でも快投を続け、四球が少なく奪三振が多いという。理想的な投球が続いている仁田。このセンバツでドラフト上位候補へ一気に浮上できるか。