原 嵩選手 (専大松戸)
短評
観戦レポートより抜粋(2014年9月20日) 原は夏からモデルチェンジを図っていた。原はテークバックを大きく取ったフォームから角度ある直球を投げ込んでいたが、夏と比べるとテークバックを小さくした。だがまだフォームのメカニズムが合っておらず、満塁のピンチを迎えたのが3回まで2回と、原らしくない投球内容であった。 原の理想としては、テークバックを小さくしても、腕の振りが鋭く、140キロ近い速球が投げられ、コントロールもまとまり、出所が見難いフォームにすることだろう。だがフォームを小さくすることで、動きが制限される。 それによって良さが出る投手もいれば、逆に阻害になって良さが出ない投手がいる。この日、原の投球を見る限り、6四死球を出している。テークバックをコンパクトにしたが、まだ上半身と下半身が連動しておらず、強く腕が振れていないのだ。テークバックを小さくしたとしても、全身を連動させ、上半身を鋭く使って、140キロ以上を投げる投手は大学、社会人、プロへ目を向けていけばごまんといる。まだモデルチェンジの過程といえるだろう。 ただそういう状況でも点を与えないのが原の凄さ。尻上がりに腕が振れるようになり、135キロ前後の速球がコーナーへ鋭く決まり、また110キロ前後のカーブが一度浮き上がって急激に落ちるドロップをするような変化で、銚子商の打者は捉えることができなかった。 結果としては3安打完封勝利だったが、フォームのモデルチェンジの変更の影響からか、序盤での四死球の多さが気になった。恐らく変更した期間がまだ間もなく、フォームが馴染んでいないともいえるだろう。モデルチェンジが正しいか、否か、その判断を下すのは早計だろう。少しでも相手から打たれにくい投手を追求を目指す姿勢が見えたのは評価するべきではないだろうか。 モデルチェンジをした投手に、勝つ投球を求めるより、内容にこだわり、自分のフォームを固めて、レベルアップするべき考え方もあるが、次は同じ松戸市の強豪・松戸国際と対戦。選抜出場へ向けて、勝つ投球が求められる。 だが勝敗に関わらず、このモデルチェンジがより投手・原 嵩を進化させるきっかけになることを期待したい。
更新日時:2014.09.21
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