試合レポート

中部商vs具志川

2022.06.27

好投手を見事攻略した中部商

<第104回全国高校野球選手権沖縄大会:中部商13-3具志川>◇26日◇2回戦◇[stadium]コザしんきんスタジアム[/stadium]

 「具志川の仲本くんは好投手。きっちりサウスポー対策して臨んだが、選手たちは良くやってくれました。」この4月から指揮を執る中部商・福仲監督は試合後、打線の活躍に満足そうな顔で汗を拭った。15安打13得点。同じく投手を中心とした守りのチームである次なる相手の宜野湾戦にも、手応えを感じる一戦となった。

2回、打者一巡の猛攻で大量6点!

 中部商は初回、トップの知念 豊夢内野手(3年)が技ありのバントヒットで出塁すると、犠打で進め、3番當山 敦也内野手(3年)がレフトを襲う適時二塁打で先制する。4番を打ち取った具志川のエース仲本 敬登投手(3年)だったが、ここから何故か制球がまとまらず3者連続四死球。棚からぼたもちの形で中部商が難なく2点目を入れた。

 中部商は2回、9番徳永 慎之輔外野手(3年)、1番知念 豊夢内野手(3年)、2番與那嶺 拓真内野手の3連打であっという間に追加点を奪う。次打者が四球を選び4番関根 瑛太内野手(3年)が三遊間をしぶとく抜くヒットで二走までもが一気に生還。仲本以上の投手はいない具志川だが、これ以上は無理と判断。二番手に城間 陽太を送るも、中部商打線は止まらない。

 5番仲本 多雅捕手の犠飛から6、7番の連続安打でこの回6点を奪い勝負を決めた。2回のヒット6本は全て単打。大振りすることなく、確実に捉えて野手の間を抜いていくコンパクト且つ鋭い振りが素晴らしかった。

 敗れた具志川だが、大量リードの展開でも最後まで闘争心を失わず戦いきった。4回には相手のエラーをきっかけにチャンスをつかむと、三番手としてマウンドに上がっていた下地海良が打席に入り、遊撃手のグラブ先をかわす適時打。打ちあぐねていた中部商知念 大輝投手が降板した5回には変わった2人の投手から2つの四球と岸本心、外間 遙大の連続長短打で2点を返したのも見事だった。

(文=當山 雅通

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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