試合レポート

横浜創学館vs相模原弥栄

2021.07.23

プロ注目、横浜創学館・山岸が12Kで完投、相模原弥栄の反撃許さず

横浜創学館vs相模原弥栄 | 高校野球ドットコム
先発・山岸翠(横浜創学館)

 横浜創学館vs相模原弥栄との一戦。横浜創学館は最速149キロ右腕・山岸 翠(あきら)の投球に注目が集まった。

 立ち上がりから最速146キロを計測した山岸は伸びのある快速球と切れのあるスライダー、130キロ前後のシンカーを投げ分け、初回から三振の山を築いた。

 2回表、6番に入った山岸がレフトへ適時打。森田監督曰く「打ち方は、やや不格好ですが、野手の間を落ちる打球を打つことが多いので、打順の兼ね合いもあり、6番に入れています」と起用に応える先制打。なお一死二、三塁のチャンスから8番井上洸太の適時打で1点を追加し、2対0と点差を広げる。

 その後、相模原弥栄の小刻みな継投策や粘り強い守備に追加点を阻まれ、8回裏、山岸はピンチを迎え、二死一、三塁から4番永守 蓮が前進守備の外野守備の頭を越える長打を放ち、二者生還。投げて、打てて、遊撃を守れるという今年の投打の柱・永守の一打で試合は振り出しに戻る。逆転のピンチを迎えた山岸は5番渡邊 歩を三球三振に打ち取り、9回表に突入する。

 横浜創学館は最後の力を振り絞り、一死満塁のチャンスを作り、7番斎藤 慶太朗の押し出し四球で勝ち越しに成功すると、8番井上のレフト線への適時二塁打、9番森陽生の2点適時打で7対2と大きく点差を広げた。

 9回裏、内野ゴロの間に1点を失うが、山岸は124球、6安打、12奪三振、3失点完投勝利でベスト8進出。ストレート計測58球のうち、42球が140キロ超え。平均球速140.56キロと高校生としてはトップレベルの数値を叩き出した。完投勝利を振り返って山岸は「8回裏に勝ち越しを許さなかった。そのことが良かったと思います」と喜んだ。森田監督も「この日のピッチングは力みが抜けて良い投球でした」とエースの投球をたたえた。

 中1日で日大藤沢戦を迎える。強敵相手にも全力で立ち向かうだけだ。

(文=河嶋 宗一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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