駒大苫小牧vs帯広三条
伊藤大海復活のマウンド!そして打順は1番‼
復活のマウンド・伊藤大海(駒大苫小牧)
立ち上がりに3番安田大将(2年)の本塁打などで2点を先制した駒大苫小牧。中盤以降も着実に加点して、帯広三条を圧倒。7回コールドゲームで初戦を突破した。
駒大苫小牧の佐々木孝介監督は、全道初戦にエース・伊藤大海(2年)を立てた。夏場に右肘をケガ(疲労骨折)したことで室蘭支部予選での登板は一度もない。今大会は背番号を8に変えたが、「ずっと前から決めていました」と指揮官は話す。やはり大事な初戦をエースに託したかった。
その伊藤は「緊張しました」と話したが、久々の公式戦マウンドにうれしそうだった。1回表の帯広三条を三者凡退に抑えて勢いよく戻ってくる。
伊藤の次の役割はバッターだ。新チームになりマウンドに上がれない時でも、1番を打ち外野を守った。その役割は先発のマウンドだったこの日も変わらない。
1回裏の第1打席。帯広三条の先発・藤崎稜也(2年)の3球目を捕えると、打球は左中間を破った。センター111メートル、両翼92メートルと狭い[stadium]麻生球場[/stadium]だが、伊藤は外野守備を見て迷いなく三塁を狙った。
「足には自信がある。初回の攻撃で絶対にホームに還るんだという気持ちでした」と話す伊藤。その言葉には、投手だから無理はしないという気持ちは全くない。続く2番本多一貴(2年)のファーストゴロの間に先制のホームを踏むと、すぐに次の回のマウンドに備えた。
5回の第3打席で公式戦初となる本塁打を放った伊藤。「(1番でピッチャーというのは)他のチームではあまりないことだと思う。新しいものを作っていきたい」と投打にわたって大きな期待をされている。
ピッチングでは6回途中まで投げて2安打無失点。ただ四死球4つを与えるなどまだまだ課題がある。それでも投げられたことは「嬉しかった」と笑顔を見せた。
1番ピッチャーとして今後、どんな選手になっていくのか楽しみである。