2年春の選抜の悔しさを乗り越え、最後の夏で甲子園で躍動した涌井秀章の高校時代
高校時代の涌井秀章
1月16日はヒーローの日だ。
今回は横浜高校で甲子園の大会屈指の好投手として注目を集め、大活躍し、プロ入り後は埼玉西武、千葉ロッテの2球団で133勝を上げている涌井秀章の高校時代を振り返っていきたい。史上13人目となる全球団勝利を達成。さらにはWBC日本代表に2度選出されるなど、大活躍を見せ、今季から楽天でプレーすることが決まっている涌井秀章の高校時代を振り返っていきたい。
高校入学時から松坂大輔二世と呼ばれ、大きな期待を付けた涌井は高校2年春に第75回選抜高等学校野球大会では1学年上のエース・成瀬善久(現・BC栃木)と共に出場した。この大会で涌井は2回戦、3回戦、準決勝でエース成瀬の後を継ぎ、中継ぎとしてチームの勝利に貢献。チームも順調に勝ち進み、決勝戦へ。
決勝戦の広島広陵戦では先発し、広陵のエースの巨人で中継ぎとして活躍した西村健太朗や広島で捕手として活躍する白濱裕太と対戦。しかし広島広陵打線につかまり、成瀬と2人で合計15失点し、優勝を逃したが、この悔しさは最後の夏につなげることになる。
最終学年となった涌井は04年の第86回全国高等学校野球選手権大会では大会屈指の好投手として注目を集め、準々決勝までの3試合で全て完投。初戦の報徳学園戦では10奪三振、2失点の好投。2回戦京都外大西戦では14奪三振で完封。大会屈指の好投手が前評判通りの投球を見せつける。3回戦の明徳義塾戦では初回に3点を取られるなど合計5失点で苦しい試合となったが、12奪三振を奪い、完投。準々決勝では敗れこそしたもののこの年優勝を飾った駒大苫小牧を相手に力投を見せた。準々決勝までの高い奪三振能力を見せつけ、スカウトの評価を大きく上げた。
この投球を評価され、その年のドラフト会議では高校生投手としては東北高校のエース・ダルビッシュ有(ロサンゼルスドジャース)ともに注目された涌井は西武ライオンズから単独1位指名を受け、プロ入りを果たす。その後は埼玉西武、千葉ロッテでエース格として活躍し、球界を代表する右腕へ成長した。昨年末、金銭トレードで東北楽天ゴールデンイーグルスに移籍した涌井にとって2020年は正念場の1年となる。
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