試合レポート

樟南vs鹿児島玉龍

2016.04.01

低い打球とセンター返し・樟南

樟南vs鹿児島玉龍 | 高校野球ドットコム

樟南・浜屋

 樟南打線が初回に猛打を浴びせ、1時間29分のスピードゲームで鹿児島玉龍の挑戦を退けた。

 初回、打者16人で本塁打1本、三塁打3本を含む9安打、4四球が絡み11得点を挙げた。相手のエラーや死球はなく、きっちりボールを見極めて打ち崩して挙げた得点だ。

 相手のエース堀脇 雄太(3年)攻略のポイントは「ボールになる低めのスライダーを振らないこと」(前川大成主将・3年)。あとは打てるボールを「低い打球で、センターから逆方向に打つ」練習通りの打撃に徹するだけだ。9安打のうち、4番・河野 勝丸(3年)の満塁弾を除けば、残り8本が全てセンターからライト方向の打球になっていた。

 全試合で先発した浜屋 将太(3年)が安定しており、4回戦まで3試合無失点と堅守の野球はできていたが、打線の調子が今一つ上がっていなかった。特に初戦の沖永良部戦では左腕の奥間 卓斗(3年)のボールを打ち上げるシーンが目立った。「球威に押されたというよりも、相手投手の素早い間合いに立ち遅れてしまって、自分たちの間合いで打撃ができなかった」と前川主将。自分の間合いで打席に立ち、低い打球とセンター返しの意識を徹底して持てるようになった4回戦の枕崎戦から、ようやく打線に勢いが出てきた。

 5回に今大会初失点を喫したものの、投手を中心にした堅守の野球はこの試合でも発揮された。打って大量点を挙げたことよりも「守備からリズムの樟南野球ができたこと」を前川主将は誇らしげに思っていた。

(文=政 純一郎

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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