松山工vs松山北
松山工業、「実力派バッテリー」の活躍で松山北を寄せ付けず!
「松山北」「松山工業」。
校名だけを並べれば、甲子園・四国大会出場はなく夏の愛媛大会8強以上は1980年・ベスト4一度だけの松山工業に対し、1931・1987年のセンバツ出場をはじめ、愛媛大会でも過去10年間で3度のベスト8進出。筒井 和也(阪神投手)をはじめプロ野球選手も多数輩出している松山北に軍配が上がるのは当然の流れだ。
が、今年の松山工業は実力派のバッテリーがいる。松山市立三津浜中時代からリーダーシップの高さには定評がある金井 太君(3年・捕手・右投右打・168センチ73キロ・Kボール愛媛県選抜主将)と、最速141キロ右腕・大野 凌雅(3年・投手・右投右打・171センチ73キロ・松山市立椿中出身)。
大野は初回に先制点こそ許したものの、常時130キロ中盤のストレートで松山北打線から7回で7個の三振を奪い2回以降は無失点。6番の打席でも2安打2打点。5番の金井もリードと共に2安打1打点。7回には二盗を狙う走者を落ち着いて刺してコールド勝ちを決定的なものとした。
かくして終わってみれば「名前負け」しなかった松山工業が打線も10安打10得点とつながり松山北を寄せ付けず圧勝。
32強に第4シード東温の他にも、東予、新居浜東、済美、上浮穴、松山工、松山商業、新田と並んだブロックにあって、緒戦の内容のよさは随一。
松山工業、一気の浮上は十分ありえる展開になってきた。
(文=寺下友徳)