試合レポート

都立田無vs玉川学園

2021.07.10

都立田無・エース加藤田が毎回11K完投、玉川学園下す

 9日、市営立川野球場の第一試合では夏の西東京大会の1回戦、都立田無玉川学園との試合が行われ、都立田無が11対6で玉川学園を下し初戦突破を決めた。

 都立田無のエース・加藤田俊介は毎回11奪三振を記録し、9回を一人で投げ抜く好投で勝利へ牽引した。1回から7回までは全て最後の打者を三振で仕留めた。三振は「守備のミスが続いたので、三振をとっていい流れを作れたら」と狙っていた。これには島修司監督も「ベンチからは打たせろと言っていたのですが」と笑みを浮かべながら振り返った。それでも「勝気なところが彼の良さです」。野手陣の失策が目立ったが、エースの力投で悪い流れを断ち切り続けた。

 直球の球速は120キロ後半だというが「回転数はいいと思います」と球質には自信がある。玉川学園の主将・近藤健次郎も「高めの直球を振らされました」と打席では遠目から見たとき以上に速く感じていたようだ。最近チェンジアップを習得したことにより三振の数も増えていった。スライダーでカウントを取り、自慢の直球か、沈むボールで仕留める。6失点を喫したもののリードは許さず要所を締めた。

 玉川学園の三井健聖監督も「立ち上がりは制球が良くなかったのですが、終盤立ち直しきてきて、変化球の割合も増えてなかなか攻略するのが難しかったと思います」と相手指揮官も加藤田の投球を称えた。

 この日の気温は34度で、東京都の今年1番の暑さを記録した。活動自粛に加え最近は雨が続き、決して万全とは言えない中での登板もなんとか9回158球を投げ抜いた。「力一杯投げないこと」が次なる課題だ。闘志溢れる投球スタイルが魅力だが「無駄な『力み』がなくなればもっとキレのあるボールが投げられると思う」と指揮官も期待を寄せる。次の試合も快投で勝利へ導けるか。

(取材=藤木拓弥

都立田無vs玉川学園 | 高校野球ドットコム刻々と変わる首都・東京の動きを早く・詳しくお伝えします。
そして、甲子園切符をつかむチームは…夏の高校野球東京大会の試合も熱くお届けします!
TOKYO MX「news TOKYO FLAG」(月~金 午後8時~  土・日午後6時~)

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.07

【山陰】益田東と米子松蔭、鳥取城北が石見智翠館と対戦<春季大会組み合わせ>

2024.05.07

【北海道】函館大有斗、武修館などが初戦を突破<春季全道大会支部予選>

2024.05.07

【鹿児島】神村学園は昨秋4強の鶴丸と初戦で対戦<NHK旗組み合わせ>

2024.05.07

【熊本】九州学院が文徳を破って22年ぶり3回目の優勝<RKK旗>

2024.05.07

【宮城】石巻西、登米総合産業、石巻、気仙沼が県大会切符<春季地区大会>

2024.05.06

【2024年夏 全国地方大会シード校一覧】現在27地区が決定!

2024.05.02

春の神奈川準決勝・東海大相模vs.横浜の黄金カード実現! 戦力徹底分析、試合展開大胆予想!

2024.05.02

【茨城】常総学院、鹿島学園、水戸一、つくば秀英が4強入り<春季県大会>

2024.05.02

激戦必至の春季千葉準決勝!関東大会出場をかけた2試合の見所を徹底紹介!

2024.05.03

【埼玉】春日部共栄の「反撃」なるか、5年ぶりの関東切符狙う<春季県大会>

2024.04.21

【愛知】愛工大名電が東邦に敗れ、夏ノーシードに!シード校が決定<春季大会>

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.21

【兵庫】須磨翔風がコールドで8強入り<春季県大会>

2024.04.22

【鳥取】昨年秋と同じく、米子松蔭と鳥取城北が決勝へ<春季県大会>