喜界vs串木野
秋の勝利が自信に・喜界
8点目を挙げる喜界
喜界は初回、一死満塁と好機を作り、5番・盛聖也(2年)のレフト前2点タイムリーで先制する。7番・盛崎仁(3年)、9番・三浦暖人(2年)にも2点タイムリーが生まれ、打者14人、6安打に5四球、3盗塁も絡んで大量9点のビッグイニングを作った。
3回にも3番・富田楓河主将(3年)のセンター前2点タイムリーなどで3点をダメ押し。先発したエース村田健太朗(3年)は丁寧な投球で被安打2、5三振を奪い、三塁を踏ませなかった。
串木野は4投手の継投で目先を変え、無失点で切り抜けた回もあったが、打線が振るわなかった。
喜界は攻守がかみ合い、1時間12分のスピードゲームでコールド勝ち。昨秋に続いての初戦突破に富田主将は「指導者や保護者、支えてくれた島の人たちに感謝したい」と喜んだ。
初回の9得点で波に乗った。四球などで走者を貯め、タイムリーで返す。積極的に足を絡めて相手のミスを誘う。打者14人、6安打で9点を奪った。
その裏の守備、先頭打者の三塁線強襲の打球を三塁手・三浦が逆シングルで好捕し、きっちりアウトをとった。先頭打者を出せば、浮足立ってもつれる展開もあり得ただけに「最初に点を取って、その裏をしっかり守れたことが大きかった」と松元修監督。エース村田を中心とした守備も付け入るスキを与えなかった。攻撃は時間をかけて、守備は短時間で終わらせる理想的な展開で勝ち切れた。
「秋に勝てたことが自信になっている」と松元監督。部員不足が続いてなかなか県大会で勝てなかったチームが、昨秋初戦で久々の勝利をつかみ、冬を乗り越える原動力になった。部員11人だが「学年関係なく、お互いに意見を出し合って、自分たちで練習を組み立てた」と富田主将。2回戦は昨秋の覇者・神村学園に挑む。
「攻撃では積極的に足を絡め、守備は村田を中心に打たせて取る。自分たちらしい野球で勝ちたい」と意欲を燃やしていた。
(文=政 純一郎)