鶴嶺vs寒川
若林投手（鶴嶺）
鶴嶺・若林の好投で、県大会出場決定！
湘南地区は藤嶺藤沢、日大藤沢、湘南が柱となるが、今年、躍進が期待できそうなのが鶴嶺である。そのキーマンとなるのが、先発の若林 和哉だ。175センチ73キロ。上背はそれほどでもないが、横ががっしりしていて、サイズ以上に身長が高く見える選手。
昨夏までエースだったが、現在は松田 裕樹がエース。若林は顔が一塁側へ向くのが特徴的だが、左足をどんと踏み込んで、コンパクトなテイクバックから振り下ろす速球は、130キロ前後を投げていそうな勢いはある。手元でも失速しない勢いあるストレートで、寒川打線を押し込んでた。
「この日は暖かいので、直球でどんどん打たせていこうと思った」と振り返るように直球中心の投球だった。また打撃も良く、4番を打つ。主軸となったのは、この春から。腰が据わった構えで、雰囲気がある。しっかりとタイミングを取って、フォロスルーまで強く振り抜く打球は非常に力強い。投手をやらないときはサードを守るという。確かに控えに置いておくのは勿体ない。
檜山投手（寒川）
打線は、2回裏に8番小澤の適時打で先制、4回裏にパスボール、9番佐藤のスクイズで2点を追加し、5回には2ランスクイズと小刻みに点を重ね、8回裏まで6対0。8回には7回に代打として登場し、三塁打を放っていた野崎がサヨナラ安打を放ち、コールド勝ち。7対0で寒川をコールド勝ちで下し、県大会に出場を決めた。若林は8回を投げて、被安打4、8奪三振の好投だった。
鶴嶺の亀山監督は、
「若林は良く投げました。ただ打線が打ち上げてばかりで、投手の術中にはまっていましたね」
8得点を挙げながらも、打線の内容はまだまだと評価。鶴嶺は若林を含め、夏の経験者が多く、公立校ながらも投打ともに実力が高いチームであった。強豪と呼ばれるチームに勝つためには「守備」が大切だという。
「投手はそこそこまとまっているので、あとはミスをしないよう守備を鍛えていきたいですね」
昨秋、県大会に出場し、桐蔭学園に1対4と惜敗しているだけに実感がこもっていた。
（文＝河嶋 宗一）
