広島の近年の育成では4名が支配下登録、今年指名の3名も注目
高校時代の二俣翔一(磐田東)
10月に行われた育成ドラフト会議では57名の選手が指名された。各選手ともに1日でも早く、支配下登録されることを目指し春季キャンプ、オープン戦へと臨んでいくことになる。
さてコロナ禍に見舞われた2020年以降の育成ドラフトで指名された選手たちは、どのような状況なのだろうか。球団ごとに状況を確認していきたい。
新井貴浩新監督体制となった広島は10月に行われたドラフト会議で3名の育成選手を指名した。昨年も4名を指名しており、2年で7名の育成選手が増えたことになる。
昨年の育成指名選手を見ると、野手では前川 誠太内野手(敦賀気比)が2軍で50試合に出場。打率.198(86打数17安打)と苦しみながらも101打席を与えられている。
投手では新家 颯投手(和歌山田辺高)が4試合の登板で防御率4.50。中村 来生投手(高岡第一)は3試合の登板で防御率13.50の成績。唯一の大卒だったナックルボーラーの坂田 怜投手(正智深谷→中部学院大)は9試合の登板で防御率8.31。8.2回を投げ与四死球は合計18個。制球面で課題が残った。このように3投手とも1年目は思うような結果を残すことができなかった。
2020年のドラフト会議では二俣 翔一内野手(磐田東)を指名した。今シーズンは2軍で62試合に出場し打率.246(199打数49安打)、3本塁打、18打点と結果を残し、オフに支配下登録を勝ち取った。捕手での入団だったが、内野手にコンバートされ主に三塁を守っている。
二俣以外にも、ここ数年で大盛 穂外野手(飛龍→静岡産業大→2018年育成1位)、持丸 泰輝捕手(旭川大高→2019年育成1位)、藤井 黎來投手(大曲工→2017年育成2位)と各ポジションの選手が支配下登録を勝ちとっている。
昨年、今年のドラフト会議で指名された7名の育成選手たちも、来年は支配下登録を勝ち取りたい。
(記事=勝田 聡)
◎広島育成指名選手
※2020年〜2022年
<2020年>
1位:二俣 翔一(磐田東/捕手)※2022年シーズン終了後に支配下登録
<2021年>
1位:新家 颯(和歌山田辺高/投手)
2位:前川 誠太(敦賀気比/内野手)
3位:中村 来生(高岡第一/投手)
4位:坂田 怜(正智深谷→中部学院大/投手)
<2022年>
1位:名原 典彦(瀬戸内高→青森大/外野手)
2位:中村 貴浩(九州国際大付→九州産業大/外野手)
3位:辻 大雅(二松学舎大附/投手)