試合レポート

巻vs新発田中央

2013.07.24

巻・佐藤が力投!9年ぶりに準決勝進出

1点差ゲームあり、延長ありとまさに激闘を制し、一試合一試合着実にチーム力を上げてきたが、春の準優勝校・新発田中央と対戦。試合は終盤までもつれる好ゲームとなった。

初回、のエース・佐藤悠人(3年)は新発田中央打線を12球で三者凡退に抑える上々の立ち上がり。その佐藤を援護したい巻は、新発田中央のエース渡辺圭祐(3年)の立ち上がりを攻め、二番・山保海(2年)から四番・長谷川優太(3年)の3連打でいきなり2点を先制。さらに四回にもヒットと野選、送りバントで得たチャンスを九番・澤野勇生(3年)のタイムリーと二番・山保のスクイズで着実に加点し、4対0にリードを広げる。巻の佐藤は130キロ台中盤の直球を低めに集め、新発田中央の強力打線に的を絞らせない。なんとか反撃したい新発田中央は七回表、ヒットとエラー送りバントでチャンスを作ると、一番・石田蓮(3年)が走者一掃のタイムリースリーベースを放ち、二点差まで追い上げる。なおもチャンスが続くが、ここは佐藤が踏ん張り、追加点を許さない。逆にピンチを凌いだ巻は、八回裏、澤野のタイムリーで貴重な追加点を挙げ5対2。最終回も佐藤が締め、そのまま巻が逃げ切り、決勝に進出した2005年以来9年ぶりに準決勝へ駒を進めた。

[page_break:今回のエキサイティングチームはこのチームだ!]

エキサイティングチーム 巻

新発田中央のエース・渡辺圭祐はこの試合まで2試合に登板し、13イニングで被安打がわずか2。右横手から繰り出される130キロ前後の直球とタイミングを外すスライダー、そして右打者の内角をズバズバついてくるシュート(シンカー)に対戦校は手こずり、打開策を見いだせないまま敗れていった。そんな絶対的エースに打線がどう対処するのかが試合前の大きなポイントだった。初回、打線は渡辺圭からに5安打を集中し、2点を奪う。四回までに9安打を浴びせ、4得点。その対策は、内角のボールを半歩引いてセンターからレフト方向に引っ張るというもの。右打者の多い打線がこの試合放った安打は10。左打者の笹川隆二(3年)がレフトへ流した安打を除く、9本がセンターから引っ張りの方向へ飛んでいる。この結果をみれば、の渡辺圭対策は万全だったといえるだろう。佐藤の力投も光るが、主導権を握った4回までの集中打は見事だった。

(文:編集部)

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.28

春の福岡地区を制した沖学園(福岡)、勝利のカギは異例の「決勝直前沖縄合宿」だった

2024.05.28

【鹿児島NHK選抜大会】錦江湾が1点差勝利!出水工の追い上げ、あと1点及ばず

2024.05.28

【鹿児島NHK選抜大会】川内商工が2試合連続逆転サヨナラ勝ち!雨のため2試合が継続試合

2024.05.28

【大分】佐伯鶴城は4戦3勝、杵築は4戦で1勝<強化試合>

2024.05.28

【北海道】北海が逆転勝利、27連勝で4季連続V達成<春季全道大会>

2024.05.25

【関東】白鷗大足利が初、逆転サヨナラの常総学院は15年ぶり決勝<春季地区大会>

2024.05.25

【熊本】九州学院、熊本工が決勝へ<NHK旗>

2024.05.25

首都2部優勝の武蔵大の新入生に浦和学院の大型左腕、左の強打者、昌平の主軸打者など埼玉の強豪校の逸材が入部!

2024.05.26

【春季関東大会】常総学院・中村虎汰郎が二刀流の活躍で決勝進出に貢献!9回にはサヨナラに繋がるヒット!投手としてはセンバツ後に再転向で連日の好リリーフ!

2024.05.25

【岩手】盛岡大附がサヨナラ、花巻東がコールドで決勝進出、東北大会出場へ<春季大会>

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.05.21

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.29

【岩手】盛岡中央、釜石、水沢が初戦を突破<春季地区予選>

2024.05.15

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.13

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在29地区が決定、愛媛の第1シードは松山商