試合レポート

高田商vs奈良北

2009.04.10

2009年04月11日 県立橿原球場

高田商業VS奈良北

2009年 奈良県春季県大会 1回戦

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高田商、危なげない試合運びで奈良北を下す

第3試合は高田商が攻守で奈良北を圧倒。8―2で注目の対戦を制した。

高田商は2回表、5番・吉川が左翼線への二塁打で出塁、犠打で三進のあと、玉垣が左翼前に落ちる適時打を放ち1点を先制。幸先良いスタートを切った。
3回表には2番・上田が左翼二塁打で出塁。1死後、4番・川上が四球で歩くと、5番・吉川がスクイズを成功させ1点を追加。二死・二塁から6番・吉岡が左中間を破る適時三塁打、8番・中本にも左翼前適時打が出て、計4得点。試合を優位に進めた。

3回裏に奈良北が1点を返すが、高田商はすぐ反撃。4回表、先頭の高岡が内野安打で出塁、すかさず二盗を決めると、2番・上田の犠打は内野安打となる。さらに上田も二盗を決め、無死2、3塁とすると、3番・松岡は中堅への犠牲フライ。4番・川上が左翼前へ適時打を放ち、決定的な追加点を挙げた。

守っても、先発左腕・川上が要所を締めるピッチング。打者の懐をつくストレートで反撃に出る奈良北打線を2失点に抑えた。抜け球が多いのは次戦への課題だが、ゲームを作った見事なピッチングだった。

もっとも、きょうの高田商は、8得点の攻撃面だけが良かったわけではない。試合のリズムを作ったディフェンス陣は、9回に2失策したとはいえ、堅実だった。遊撃手・瓜生を中心とした守備は高く評価されていいだろう。

さらに言えば、攻撃面も打力で圧倒したというより、先の塁を積極的に狙う走塁や正確なバントなど高い得点能力で、8得点を奪った。派手さはないが、実に効率のいい攻め方だった。堅守に効率の良い攻めと、例年とは一味違った高商野球が光ったきょうの試合だった。

一方、敗れた奈良北だが、点差ほどに力は開いていない。下級生を中心としたメンバーはまだまだ伸びしろがある、といった感じだ。シャープな打撃が光った1番の山本や右翼線へ技ありの二塁打を放った主砲・池上など、素材では高田商に負けてはいない。今後、練習試合を重ねていくことで、さらなる成長が期待できるチームだろう。

 

( 文=氏原英明 ) 


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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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