試合レポート

神村学園vs大島

2020.07.22

プロ注目の147キロ右腕・桑原(神村学園)、8回無安打、本塁打!投打で圧巻の存在感!

神村学園vs大島 | 高校野球ドットコム
投打で活躍を見せた桑原秀侍

 神村学園が攻守に鹿児島大島を圧倒した。

 1回裏、4番・井上幹太(3年)のセンター前タイムリーで先制した。3回には3番・桑原秀侍(3年)が左中間スタンドに特大の2ランを放った。

 5、6回は追加点が奪えなかったが、7回に先頭の1番・田中大陸(3年)がレフトポールギリギリにソロアーチを放った。4番・井上幹も2打点目となるフェンス直撃のライトオーバー二塁打で続いた。

 先発のエース桑原は140キロ台の強気の速球を中心に鹿児島大島打線を力でねじ伏せ、8回参考ながらノーヒットノーラン。8回裏は2番・古川朋樹主将(3年)が3ランを放ち、コールド勝ちを決めた。

 「打つべき人が打ち、抑えるべき人が抑えてくれた。この暑さの中でよくやってくれた」。

 神村学園・小田大介監督は力強く振り返った。相手の鹿児島大島はちょうど1年前の夏・準々決勝で9回裏3点ビハインドまで追い詰められた因縁の相手。「先制点を与えて勢いに乗せないようにする」(小田監督)の狙い通り、立ち上がりのピンチをしのいで、4番・井上幹のタイムリーで先手を取ることができた。

 圧巻はエース桑原だろう。投げては鹿児島大島打線を無安打、打では2ランと圧巻の存在感を示す。「気持ちが入っていて力でねじ伏せられた」と鹿児島大島・塗木哲哉監督も脱帽する内容だった。「エースだということを鼻にかけず、地道に努力する姿にみんながあいつのために点をとって守ってやろうという気持ちになる」と古川主将は言う。

 攻守に完ぺきに見えた試合でも、エラーが2つ出たり、中盤「暑さで声や足が止まってしまった」(古川主将)と反省する。自身も7回にエラーしたからこそ、8回はミスを挽回する意気込みで試合を決める3ランを放った。

 チームの目標は「3年生21人で残り少ない高校野球を思い切り楽しむこと」(小田監督)。甲子園の有無に関係なく、3年生21人で自分たちがやってきた野球を妥協なく、今大会の決勝までやり切る覚悟だ。

(取材=政 純一郎

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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