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松坂に続く西武の次世代担う若手高卒選手

2021.02.26

松坂に続く西武の次世代担う若手高卒選手 | 高校野球ドットコム
今井 達也(作新学院高出身)

 春季キャンプも中盤に入り紅白戦や練習試合が増えてきた。開幕までの調整が許されるベテランや主力以外の若手選手は、開幕一軍入りを目指してアピールを続けている。

 とくに高卒で入った若手は5年目くらいまでには、ある程度の実績がほしいところだろう。さてそこで各球団の期待の若手とでも言うべき、高卒2年目から5年目までの選手の現在地を確認してみたい。

 昨シーズン3位に終わった西武の投手陣では、2月23日に始まった球春みやざきベースボールゲームズの初戦で今井 達也作新学院高→2016年1位)が好投した。2番手でマウンドに登ると、3回を被安打0、無失点と開幕ローテーション入りへ猛アピールしている。

 今井は2019年に7勝をあげ、昨シーズンは更なる飛躍を期待されたものの、中継ぎへの配置転換もありわずか3勝。防御率6.13と結果を出すことができなかった。今シーズンは再びローテーション入りを狙っている。

 渡辺 勇太朗浦和学院高→2018年2位)もここまで一軍登板こそないが、今春季キャンプではA班(一軍相当)に入り完走した。今シーズンは初の一軍出場を狙う。

 中継ぎでは平良 海馬八重山商工高→2017年4位)が昨シーズン、セットアッパーとして飛躍した。昨シーズンは54試合の登板で33ホールド、防御率1.87の好成績で新人王を受賞している。ストレートを武器としており、53回を投げ62奪三振と奪三振率は10.53。これはチームトップの数字だ。将来的な先発転向はあるかもしれないが、今シーズンは中継ぎに専念。セットアッパーとして君臨する。

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川野 涼多(九州学院高出身)

 一方の野手では今井と同学年の7757静岡高→2016年4位)が、昨シーズン自己最多の46試合に出場した。打率.207(140打数29安打)と思うような結果は出ていないが、1番で24試合に起用されており期待値は高い。今春季キャンプではB班(二軍相当)スタートだが、2月20日に行われた阪神との二軍の練習試合では2本の適時打を放っている。打撃面での向上が見られれば、一軍昇格も見えてくる。

 内野では川野 涼多九州学院高→2019年4位)が注目されている。高卒2年目ながら、今春季キャンプではA班に抜擢された。とくに守備に定評があり、辻発彦監督から直々に指導を受ける場面もあったほど。昨シーズンは二軍で58試合に出場し打率.242(149打数36安打)、3本塁打と高卒1年目としてはまずまずの数字を残した。今シーズンは念願の一軍デビューを目指す。

 西武は松坂 大輔涌井 秀章(現楽天)、菊池 雄星(現マリナーズ)、栗山巧中村 剛也浅村 栄斗(現楽天)、森 友哉と投打ともに高卒の一流選手を育ててきた実績がある。今井や平良、そして鈴木、川野らが次世代のチームを担う選手となるか要注目だ。

【西武の高卒2年目から5年目の選手】
※育成指名で現在も育成契約の選手はのぞく

<高卒5年目>
今井達也作新学院高→2016年1位)
7757静岡高→2016年4位)

<高卒4年目>
西川愛也花咲徳栄高→2017年2位)
平良海馬八重山商工高→2017年4位)
綱島龍生糸魚川白嶺高→2017年6位)
高木渉真颯館高→2017年育1位)

<高卒3年目>
渡辺勇太朗浦和学院高→2018年2位)
牧野翔矢遊学館高→2018年5位)

<高卒2年目>
川野涼多九州学院高→2019年4位)
井上広輝日大三高→2019年6位)

(記事:勝田 聡

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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