試合レポート

城西大城西vs松山

2022.07.11

6回一挙13点、城西大川越がコールドで古豪・松山を撃破!

<第104回全国高校野球選手権埼玉大会:城西大川越14-4松山(6回コールド)>◇10日◇2回戦◇上尾市民

 城西大川越対古豪・松山との一戦。先発は城西大川越が左腕・櫻井 蓮(3年)、松山は佐々木航太(3年)と両先発が先発し試合が始まる。

 試合は初回から動きを見せる。

 城西大川越は初回、松山・佐々木の立ち上がりを攻め、2番・三宅 修真(3年)が右越えの三塁打を放ち1死三塁とすると、相手の暴投で本塁へ生還。幸先良く1点を先制する。

 一方の松山城西大川越・櫻井の立ち上がりを攻め立て、1死から2番・竹谷 修治(3年)が四球を選び出塁すると、続く田方 大貴(3年)が中越えの適時三塁打を放ちまず1点、さらに4番・原 快音(3年)も四球を選び1死一、三塁とすると、一走・原はすぐに二盗を決め1死二、三塁チャンスを広げる。ここで続く江野 颯人(3年)が中前適時打を放つと、さらに相手の暴投で1点を追加しすぐに3対1と逆転に成功する。

 2回以降は、城西大川越・櫻井、松山・佐々木両エース共に落ち着きを取り戻したこともあり両校0行進が続き試合の前半戦を終える。

 迎えた6回表であった。

 城西大川越はこの回先頭の大窪 啓太(3年)が右前安打を放ち出塁すると、すぐに二盗を決める。続く三宅は三振するが、捕手の一塁送球間に二走・大窪は三進し1死三塁とする。ここで3番・阿部鈴太郎(3年)が中前適時打を放ちまず1点、さらに4番・辻田 龍平(3年)、5番・宮地 伸也(3年)の連打で1死満塁とすると、6番・青木 優太(3年)が左越えの走者一掃となる適時三塁打を放ち5対3と逆転する。

 さらに続く櫻井が四球を選び1死一、三塁とすると、2死後9番・橋場 陸人(3年)の打球は二塁手よりの一塁ゴロ。だが、松山野手陣は一塁手が無理をして取りに行き投手のベースカバーが遅れたこともあり適時内野安打としてしまう。

 これが非常に大きな判断ミスとなった。勢いに乗った城西大川越打線はもう止まらない。

 1番・大窪が左前適時打を放ち、松山・佐々木をマウンドから引き摺り下ろすと、代わった2番手・山岸に対しても攻撃の手を緩めない。

 続く三宅が左翼線へ適時二塁打を放つと、3番・阿部も中前2点適時を放ち10対3とする。その後も押し出し四球で1点を追加すると、とどめは2死満塁から7番・櫻井の中前への打球を放つと、これをセンターが逸らし走者一掃の二塁打となり、結局この回一挙13点を奪うビッグイニングとし試合の大勢は決した。

 コールドは回避したい松山もその裏、2死二塁から代打・小山 晴生(1年)が適時打を放つが反撃もここまで。

 結局、城西大川越松山を6回コールドで制し初戦を突破した。

 一方の松山
「私の30年の指導経験でも記憶にない。今年のチームは真面目な子が多く逆境でああ言う状況で物を言える子がいなかった」(瀧島監督)
と言う痛恨の初戦コールド負け。松山高校史上で見てもおそらく記憶にない敗戦の仕方であろう。新チームでは劣勢時にいかに乗り切るかをテームに取り組んでもらいたい。

(取材=南 英博

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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