田中将大直接指導企画「マー君ラボ」がスタート!中学生6投手へ丁寧な指導!
中学生を相手に熱弁する田中将大投手
12月4日、楽天・田中 将大投手(駒大苫小牧出身)が「マー君ラボ supported by ミズノ」を都内で開催した。ミズノブランドアンバサダーの田中とミズノによる投手向け直接指導企画で、対象は田中自らが選考した中学3年生の投手6名が参加した。
田中は、以前から野球教室を行うなど、社会的貢献を果たしてきた。その中で野球教室とは違った角度で、指導を行いたいと考えていた。
「野球教室はとても大事なイベントです。ただ、時間が限られていて、多くの子どもたちに教えることは限られるので、指導内容を全般的なものとなって、1人1人にフォーカスを当てた指導は難しいです。今回はこのような人数となりますが、1人1人に細かく指導するものもやってみたいと思いました」と今回のイベント発案の経緯を語る。
今回のイベントに集まった6名は田中のもとで学びたいと強い気持ちを持った選手たち。イベント前は、とても緊張した面持ちだった。
田中が練習場に現れ、開講式を行った後、キャッチボールを行った。キャッチボールからでも、気になったところがあれば、指導を行った。その後、2人1組となってブルペン投球。田中の指導は「自分はこういう考えだけれど、その中で選手が参考になるものがあれば」と語るように、必ず選手たちにどういう意識で投げているのか、課題を質問をして投球をチェックしていた。気づいたことがあれば、話をして、指導を行い、良い動作ができて、なおかつコントロールされた投球があれば、「ナイスボール!」「いいね!」と前向きな声掛けを行っていた。
田中将大投手と三井津希偉投手
それぞれのグループに割り当てられた投球練習は15分間。その中でも、できるだけ選手にヒントを与えていた田中は「指導は難しい!」と発しながらも、必死に選手1人1人と向き合っていた。
参加者の投球練習が終わると、質疑応答。30分以上の時間が設けられ、選手たちは緊張しながらも、投球、メンタル面、トレーニング面について質問をぶつけていった。田中はじっくりと言葉を選びながら回答し、参加者のために尽くそうとする様子が伝わった。
質疑応答が終わると修了式。6選手は田中から修了証書を贈呈され、記念撮影が行われた。この日、130キロ中盤の速球を投げ込み、田中を驚かせた左腕・村上凱也投手(三河安城シニア)は、「田中投手から学んだことをしっかりと高校で生かしていきたいです」と意気込んだ。
田中は「とにかく僕にとっても良い時間でしたし、限られた時間の中でうまく伝えることを考えました。彼らが野球を続けていく上で、僕が話した言葉が、何かきっかけになればと思っています。そして第2回、第3回と続けていく時はもっとやり方を改善できればと思います」と話した。
中学生たちのために色々尽くした田中の姿を見た人は、もっと続けてほしいと思ったに違いない。
(取材=河嶋 宗一)