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スケールの大きな大砲から経験豊富な実践派まで 2020年に注目の中学球児はコイツだ!

2020.01.07

 U-15アジアチャレンジマッチの優勝や世田谷西シニアの2度のジャイアンツカップ制覇など、2019年も様々なトピックがあった中学野球。年始には毎年「スーパー中学生」が元プロ野球選手と対戦するなど、その注目度は年々増している。

 今回はそんな中学野球から、2020年に注目の選手を紹介していきたい。スケールの大きな大砲から経験豊富な実践派まで、今年も中学野球は多彩な人材が揃っている。それでは早速見ていこう。

大きな可能性を秘めた二人の長身選手と名門の好遊撃手

スケールの大きな大砲から経験豊富な実践派まで 2020年に注目の中学球児はコイツだ! | 高校野球ドットコム
山崎隆之介(東京城南ボーイズ)

 まずは関東地区の選手からは、3人の選手を紹介していきたい。
 一人目は、東京城南ボーイズのスラッガー・山崎隆之介だ。ジャイアンツジュニア出身の山崎は、中学2年生にしてすでに身長は189センチに達しており、それでいて高い打撃技術も持っている。

 生まれ持った体格を、余すこと無く使うことが出来ているのが山崎の特長で、チームを率いる大枝茂明監督は投手としての可能性も探っているようだ。
 これから体が出来てくれば、さらにスケールの大きな選手になれる可能性を秘めてるだけに、今後の起用法も含めて中学野球最終年となる2020年にどこまで成長を遂げるのか注目だ。

 そして、そんな山崎に引けを取らないスケールを持ってるが、東練馬シニアの針金侑良だ。
 東京ヤクルトスワローズジュニア出身の針金もまた、身長は189センチに達しており、非常に角度のある直球を投げ込むサウスポーだ。

 制球や変化球などこれからの部分もあるが、フォームもまとまっており大きなポテンシャルを持ってることは間違いない。針金も山崎と同様に、大きな体格をしっかりと使いこなせている点が何よりも魅力的で、今後の成長が非常に楽しみだ。

 また実践派の内野手としては、中本牧シニアの小川大地の名前が挙がる。
 前チームから2番打者として全国大会の舞台も経験している小川は、強肩好守の遊撃手だ。中学2年生とは思えないほど体の強さが際立っており、三遊間のゴロに追いついてからの一塁へのスローイングは非常に見応えがある。

 高校野球の関係者の間でも「抜群」といった声が聞かれており、今年注目の野手の一人になるだろう。

[page_break:タイガースカップで頭角を現した二人の逸材に注目]

タイガースカップで頭角を現した二人の逸材に注目

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長岡真一郎(桜井シニア)

 関西地区からは、タイガースカップで活躍を見せた二人の選手を紹介していきたい。
 一人目は、ベスト4に進出した桜井シニアの正捕手であり、主将でもある長岡真一郎だ。

 卓越したバットコントロールを武器に1番打者として打線を牽引し、また捕手としてもセカンド送球が2.04秒とこの時期の中学生としてはトップクラスのタイムを出す長岡。俊足も武器であり、三拍子すべてが揃ったプレースタイルは、森友哉(西武ライオンズ)を彷彿とさせる選手だ。

 チームを指揮する長岡徹也監督も「長岡が中心のチームです」と話し、12月20日からは台湾で開催された第9回台北AA国際野球大会に関西連盟選抜チームのメンバーとして参加した。
 まずは出場が決まっている第26回日本リトルシニア全国選抜大会(2020年3月開幕)では、どんなプレーを見せるのか注目だ。

 投手では、タイガースカップで133キロを記録した播磨ボーイズの高松成毅に注目したい。すでにフォームの完成度が非常に高く、変化球の精度も高い。
初戦の神戸中央シニア戦では1失点10奪三振完投の投球を見せて、スタンドの度肝を抜いた。
 最終学年となる2020年は球速や完成度だけでなく、スケールをどこまで伸ばすことができるか楽しみだ。

 ここまで記者が目にした関東、関西の5名の選手を挙げてきたが、もちろん地方にも逸材と噂される選手は多くいる。ここから「スーパー中学生」と呼ばれるような、中学野球トップクラスの選手が出てくるのか注目だ。

(記事=栗崎 祐太朗

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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