目次

[1]自分の名を高めた2年春の関東大会と浦和学院戦
[2]自分が伸びることができたのは浦和実の環境があったから


 今年のドラフト候補で伸びのストレートを投げるドラフト候補といえば豆田 泰志浦和実)だろう。最速147キロまではドラフト候補に上がる右投手としては標準だが、豆田の場合、高確率で空振りが奪える球質の良さが高く評価をされている。夏の大会が終わり、練習を重ねる豆田の伸びのあるストレートはさらに凄みが増している。脚光を浴びた昨春の関東大会からここまでの軌跡を振り返る。

自分の名を高めた2年春の関東大会と浦和学院戦


 昨年の春季関東大会の山梨学院戦は、一好投手から全国レベルの好投手に昇格した試合だった。

 埼玉スーパースターズから活躍を見せ、1年秋は県大会ベスト4入りに貢献。2年春の県大会準々決勝の昌平戦では7回まで無安打の投球を見せるなど、埼玉県内では実力の高さを知れ渡っていた。
 そして山梨学院戦、先発した豆田は130キロ後半の速球で次々とを空振りを奪い、山梨のデスパイネと呼ばれた野村 健太(早稲田大)から2三振を奪うなど、6回11奪三振の快投。豆田の名を知らしめた試合となった。
 「あの試合で自信がつきましたし、力は自分の中でついているんだなと思った試合でした」と振り返る豆田。伸びのある快速球は東海大相模相手にも通用し、5回3失点の力投。プロ志望届を提出した山村 崇嘉西川 僚祐を2打数0安打に無安打に抑え、手応えも多い大会だった。関東大会で得た自信はその後の練習のモチベーションにもつながった。

 意欲的に練習に取り組み、夏にかけてさらに成長した豆田は浦和学院相手にも快投を見せる。なんと伸びのある快速球を武器に2安打完封勝利を挙げる。次々と三振を取る姿に多くの人が「吉田 輝星タイプの投手」と称した。豆田はイニングを重ねるごとに抑えられる手応えを感じていた。
 「最初は全く抑えられる手応えはなく、不安の方が大きかったです。ただ抑えることにだんだん手応えは感じました」

 

 さらなるステップアップを誓った2年秋だったが、秋準優勝の西武台に初戦敗退。この試合を振り返って豆田は「スタミナ、コントロールなどあらゆる面が課題となりました」と、冬場では走り込み、ウエイトトレーニングなど基礎的な練習を繰り返した。練習の合間、終了後には補食などを摂り、体を大きくし、体重も5キロ増量の80キロまでとなった。

 順調に体を大きくしていった豆田だが、成長の手応えを掴んだのは冬を明けてからではなく、長期自粛明けのほうが大きかったようだ。この期間、トレーニングを継続しながら、自身の投球フォームを見直した。
「バランスが悪くなっていないか、全体を見直しました。そして体全体を使えているのか、肘をしっかりと上げるなども確認していきました」

 豆田は野球を始めた時から大きくフォームを修正されたことがない。無意識に多くの投手が羨むような完成度の高いフォームをしていた。ワンセンテンス程度だが、それでも修正できる豆田には高いセンスが備わっている。

 理想的なフォームで投げられるよう土台固めを行ったことと冬場のトレーニングが実を結び、最速147キロまでに達した。もともと空振りを奪えるストレートに豆田に、球速が加われば、鬼に金棒。大きくパワーアップを遂げて、夏に臨んだ。

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