目次

[1]一躍、評価を高めた高校日本代表との一戦
[2]山口俊から学んだ脱力の重要性を実践し、今年は二桁勝利を

山口俊から学んだ脱力の重要性を実践し、今年は二桁勝利を



戸郷翔征投手

 チームは日本一を掴むことはできなかったが密度の濃い1年目を終えた戸郷は、オフシーズンは昨年まで巨人に在籍した大投手・山口 俊(ブルージェイズ 柳ヶ浦出身)とともに過ごした。
 「一緒に過ごさせていただき、1年目のオフでわからないことが多かったので、とにかくいろんなことを吸収できるように過ごしていました」

 その中で戸郷が学んだことが脱力の重要性だった。
 「シーズンは長いので、全て全力で投げてしまうと、どうしても体力が持ちません。ですので、少ない力で抑えられればと意識はしているんですが、山口さんは少し脱力して投げているので、参考にしました」

 少しずつではあるが、力を入れずともボールに力を伝えられている手ごたえは戸郷の中でもある。最大の武器である強いストレートは、さらに磨きかかることになるだろう。

 戸郷は、そのストレートを磨くことをプロに入ってからも念頭に置いて練習をしてきた。そのために下半身をウエイトで鍛えてきたが、投球フォームの中でも下半身の使い方を意識してきたことが、ストレートの強さに繋がっていた。

 「僕自身、野球は下半身から動くものだと思って意識はしています。その中で下半身を使って投げる感覚が欲しかったので、踏み出す足の使い方は大事にしています。
 着地というのはボールに力を伝えられる瞬間なので、そこで地面から力をもらえるように踏み込めるように意識をしています。ただ、どこで着地するなど、細かな部分までは考えてしまうと、上半身が突っ込んでしまうので、深くは考えないようにしています」

 そして戸郷といえば、カットボールやスライダー。そしてスプリットといった高速変化球も武器の1つだ。これらを操るために戸郷が意識していることも聞かせてもらった。
 「落ちる幅などを考えるとキリがありませんので、とにかく真っすぐと同じで思い切り腕を振ること。そして出来ることならストレートと近い球速、同じ軌道から少しでも変化してくれるのが理想ですね」

 近年の野球界では高速変化球が流行しているが、そこで大事になるのがどれだけストレートに寄せられるか。戸郷もそこを意識しているが、実現させるために取り組んでいることはイメージトレーニングだった。

 「『こういう軌道でいったらいいな』と思いながら投げている感じですね。ブルペンで他の投手を見ている時でもいろんなイメージを沸かしながら投げるようにしています」

 2020年シーズンからは背番号「13」へ変更。宮本和知チーフ投手コーチを筆頭に先発・中継ぎで活躍した多くの投手が背負ってきた「13」を高卒2年から背負うところに球団の期待の高さが伺える。

 そんな戸郷は「1番の持ち味であるストレートだけでは勝負できないので、変化球がどれだけ上手く使えるかだと思います」と2年目の課題を明確に語った。その上で今シーズンの目標を最後に聞いた。

 「2桁勝利は目指しています。そのためにも1勝ずつ積み重ねていければと思っています」

 チームのリーグ連覇、そして日本一。若手最注目右腕・戸郷の2年目はどんな成績を残すのか。高校日本代表との一戦のように、力で圧倒する戸郷のピッチングを楽しみにしたい。


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