目次

[1]明豊戦の投球を振り返って
[2]夏へ向けての課題

 毎年、高卒から好投手をプロ野球を送り出す「好投手輩出県」こと宮崎県。今年もプロ注目投手がいる。その名は戸郷 翔征聖心ウルスラ)。昨夏は2年生エースとして甲子園出場に貢献。185センチの長身から最速145キロの速球、縦横のスライダー、カットボール、スプリットと多彩な球種を投げ分ける宮崎県ナンバーワン右腕である。

 そんな戸郷は九州大会初戦明豊戦で登板。負け投手となったものの、7回までは1失点と実力の片りんは見せてくれた。戸郷はこの試合、どんな考えでピッチングを行ったのか?また夏へ向けての課題も語っていただいた。

(取材日 4月22日 明豊戦 試合後の取材より)

明豊戦の投球を振り返って

―― 今日のピッチングで心掛けていたことは何でしょうか?

戸郷 今日はまっすぐは捉えられると思ったので、捕手と話し合って、初球は変化球から入ってストレートを生かす配球を心掛けようと思いました。

―― 戸郷投手が最も得意とするのはストレートの走り自体はいかがでしたか?

戸郷 悪くはなかったのですが、ベストなストレートではなかったです。理由としては踏み出し脚の膝が開いた状態となっていて、自分としてはしっくりとした投げ方になっていなかったからです。それがずっと続いてしまいました。

―― この試合、投球フォームでよくなかった点について教えてください。

戸郷 ブルペンでは良かったのですが、膝が倒れてしまい、(身体が)開いた状態で投げていました。そのため踏み出すところを掘って掘って対応していたのですが、それでもうまくいかず…。じゃあ左膝を内に入れようと思ったのですが、今度は内側にボールが抜けてしまう。思い通りのストレートを投げることができなかったです。

―― この試合で最もマークしていたのは3番・濱田 太貴選手ですか?

戸郷 そうです。濱田君を抑えれば、自分にとっても自信になりますし、チームも勢いづくと思いました。

―― しかし第1打席目はライト前ヒットでした。

戸郷 スライダーを打たれて、これは投げる球をどうしようかなと思って。第2打席はまっすぐで押せてライトフライに打ち取ったんのですが、それでも恐怖感がありました。どうしようかなと捕手と相談して、これまで実戦では使っていなかったのですけど、スプリットを使おうと思いました。

―― 第3打席目はスライダー(125キロ前後)よりも速い変化球(130キロ前後)を使っていましたが、あれがスプリットでしょうか?

戸郷 第3打席はすべてスプリットです。それまで使っていなかったのですが、投げてみて使えるなと手応えを感じました。

―― 第4打席目はレフト前ヒットでした。

戸郷 スプリットを使っていて、見せ球のストレートを打たれましたね。本当にさすがでした。

―― 第5打席目は空振り三振に打ち取ります。

戸郷 変化球も打たれていてどうしよかなと思ったのですが、最後は自分の得意球であるストレートで空振り三振に打ち取って気持ちよかったです!