目次

[1]敗戦をきっかけに全てにおいて見直したい
[2]強きな発言から感じた自分の投球への自信

 今年の早稲田実業を引っ張るエース・伊藤 大征。その右腕から繰り出す最速143キロのストレートとスライダー、そしてチェンジアップを軸にこの秋を勝ち上がってきた。しかし強打の東海大菅生の前に9回被安打6、四死球6、失点3で敗戦。快進撃は準決勝で止められた。この敗戦の裏には一体何があったのか。試合後に本人を直撃した。

敗戦をきっかけに全てにおいて見直したい


 「絶対に甲子園に出ろよ」
 前主将で今秋のドラフト会議で福岡ソフトバンクホークスに3位指名をされた、野村 大樹からの一言だ。

 東海大菅生との準決勝に勝利すれば、あとは決勝のみ。甲子園が手に届くところまで勝ち上がってきたが、あと一歩が届かなかった。

 「東海大菅生さんの方が1枚上手でした」と伊藤が語ったように、序盤は苦しい試合運びになった。

 捕手である長谷川航大は、「いつもよりストレートが走らなかった」と伊藤のボールの状態を認識。その上で「変化球中心の配球でいこう」というプランが立った。これは伊藤も自身のボールを正確に把握し、そのリードも理解した上での投球だった。

 伊藤は「東海大菅生打線は左打者が多い。その左打者への得意意識がなかったですが、3番の小山 翔暉が1番良い打者だということを頭に入れながらの投球でした。」と語るように、小山には1本のヒットも許さなかった。

 しかし誤算だったのは制球力だった。無駄な四球、そして甘いボールを痛打されてしまった。その結果が3回の3つの四球をきっかけにした2失点だった。
 「甘く入った球は見逃さないですし、一球で仕留められる」という長谷川が語る東海大菅生打線は、予想通りの破壊力だった。