目次

[1]とにかく楽しいという思いで投げた1年夏の投球
[2]2年夏は楽しそうに投げているのを装っていた
[3]早稲田実業戦と関東一戦で見せた大江のハートの強さ

 2014年~2016年の東京都の高校野球を盛り上げた大江 竜聖。小柄ながら、負けん気の強い投球で、二度の甲子園出場。最速149キロのストレートと切れ味鋭いスライダー、チェンジアップ、カーブと1つ1つの球種の精度は高く、さらに展開に応じて力配分ができるクレバーさもある。そんな大江は10月20日に行われたドラフト会議で、読売ジャイアンツから6位指名を受けた。仮契約を結び、ジャイアンツの一員としてスタートする大江の3年間の歩みを追った。

とにかく楽しいという思いで投げた1年夏の投球

大江 竜聖投手(二松学舎大学附属高等学校)

 中学時代はヤング侍に所属していた大江 竜聖二松学舎大附に進んだのはヤング侍のOBで2学年上の宮下 幹太選手がいたことがきっかけだという。そんな大江が二松学舎大附に進んで最初に苦しんだのは、考え方の違いだった。
「中学は投げたり打ったりするだけの世界ですけど、高校は結果を出すための考え方とか精神的な部分を問われることが多く、そこについていくことに精一杯でした」

 その中でも少しずつ高校野球に順応していった大江は市原 勝人監督から登板機会を与えられ、練習試合で先発をしていく。しかし打たれる毎日だった。それでも使ってくれる市原監督のために、大江はなんとか結果を出したいと思っていた。
「あの時は抑えるために先輩たちに話を聞いたり、指導いただいたりしていました」

 そんな大江が練習試合で結果を残すようになったのは、1年夏の大会直前のこと。しばらくは先発として投げていた大江だったが、リリーフに配置転換。リリーフとして好投を見せた大江は、ベンチ入りを果たす。東東京大会でも大江はリリーフとして好投を見せ、チームも優勝し、甲子園出場を決めたのだった。

 大江は甲子園大会でもリリーフとして好投を続けた。まず2回戦海星戦では5回途中から登板し、4.1回を投げて無失点の好投。さらに3回戦沖縄尚学戦では3.2回を投げて被安打5、2失点だった。この大会について大江は、「あの時は本当に勢いで投げていたので楽しかったです」と振り返る。その勢いのまま、大江は1年秋にエースとなり、早大学院戦で延長15回を投げ切るなどエースとして大活躍を見せ、東京都大会準優勝に貢献。その実績が評価され、二松学舎大附翌年春の甲子園にも出場。大江は二度目の甲子園出場を決めた。